蓮  光  寺

  ともに いのち かがやく 世界へ      浄 土 真 宗 本 願 寺 派    

     いのち見つめるお寺       見つめよういのち、見つめよう人生。教えに遇い、仏さまに遇い、自分に遇う。

【YouTube】Mr.Children Thanksgiving 25


Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25(【YouTube】)

公演日時:2017年9月9日
公演場所:熊本県民総合運動公園陸上競技場

○セットリスト:★★★★★
○演出:★★★★★
○プレミア度:★★★★★
○途中で広告入らないの素晴らしい度:★★★★★
 4月18日、YouTubeに革命が起きました。「誰かが予想しとくべきだった展開」! なんと、愛すべき、そして愛されるべきMr.Childrenのライブ映像が無料公開されたのです!「世間は暗い話題」、コロナの自粛ムードで「感情さえもリアルに持てなくなりそう」だった僕にとって、この公開は「最高のGIFT」でした。
 Thanksgiving 25は幸運にも札幌公演のチケットが当選し、リアルで味わうことができた思い入れのあるツアーでした。当日は「もう何ひとつ見落とさない」と臨みましたが、あっという間に終わってしまいました。さすがに「夢想家」でした。「キリンくらい首を長くしてずっと待っていた」のに、いざ終わると一瞬に感じます。「また何処かで会えるといいな」と余韻に浸りながら帰路についたことを覚えています。
 「人は悲しいぐらい忘れてゆく生きもの」ですが、一度覚えたMr.Childrenの歌は忘れません。おそらく「10年先も20年先も」覚えていると思います。中学校は「自転車に乗って」行っていましたが、その帰りによくMr.Children のCDを借りていました。夏の部活終わりでも「渇きなど忘れて」レンタルショップに寄っていました。中学時代は「誰も皆問題を抱えている」時期でした。いろいろと思うところがあって、高校は山口県から出て九州の高校に進学しました。しかしその校風が想像以上に受験重視で、「選んだ路とはいえ時に険しくもあり」、なかなか寝付けない「灯りのない孤独な夜」が続いたこともありました。周りには気丈に振る舞ってはいましたが、特に高二は進路にも迷ったこともあり、「威勢がいいわりにちっとも前に進めて」ませんでした。そんなとき、不安な僕の魂を揺さぶったのが『ニシエヒガシエ』でした。「こんなやっかいな人生だ お前が信じてる道を進むんだ」。この歌詞に救われました。それ以後は一心不乱に、漠然と憧れを抱いていた北海道大学へ、一浪の末に合格することができました。山口県から九州へ、北海道へ。——「ニシエヒガシエ」——。大学時代は充実の日々を送ることができました。僕は北大のメインストリートが大好きです。「靴を汚し踵減らし歩いてゆく長い」メインストリートは、「いつも透き通るほどに真っ直ぐ」でした。大学在学中はほぼ全てのMr.ChildrenのLIVEに応募しましたが、当選できたのは数度。「欲しがるから手に入んなくて途方に暮れ」ていました。「裏のコネクション 闇のルート」に惹かれつつも、「歓喜の裏側で誰かが泣く運命」なので手を出しませんでした。そんな中で、Thanksgiving 25はチケットを手に入れることのできた数少ないツアーだったのです。

 YouTube配信の情報を知り、あの感動を再び味わえることに心躍らせながら、今か今かとライブ配信を待っていました。配信開始からの二時間弱は、言葉では言い尽くせません。「フルボリュームのL-R」を全身に響かせながら、至福の音に酔いしれていました。本来、「胸を揺さぶる憧れや理想はやっと手にした瞬間にその姿」を消してしまうものなのですが、このライブはYouYubeですので何度でも観ることができます。そこもまた素晴らしい!
 飽きっぽい僕が中学時代からずっと聴き、そして今も聞いているMr.Children。僕が支えてもらい、同時に多大な影響を受けたMr.Children。大学卒業後は迷った末に大学院に進学し、今はコロナをかわしながら、研究と格闘の日々です。「誰の真似もすんな 君は君でいい 生きるためのレシピなんてない」。そうやって背中を押してくれている気がして、そのおかげで、僕は今日も、少しだけ胸を張って生きています。

(ライブで歌われた各曲の引用はMr.Children『Your Song』、文藝春秋、2018年より)

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