七歩とは、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上という、私たちが自ら作った行いによって繰り返していく六つの迷いの世界から、一歩踏み出したということをあらわしています。さとりにいたられた方ということを表します。
唯我為尊、(また唯我独尊)がありますが、むしろその後の言葉「三界は苦なり吾まさにこれを安んずべし」が大切なのです。私たちの三界とよばれる世界は常に苦しみを生み出していく世界であるから、その苦しみを取り除き、真の安らぎを与えていこうと決意されています。それがさとりの身となられたということです。だから尊いのです。無量寿経には「無上尊と為らん」とあります。お釈迦さまは、我々の苦しみを取り除かんとされたから、この上もなく尊いのです。