九州国立博物館で開催されている『中宮寺』展に行ってきました。国宝 菩薩半跏思惟像を拝見してきました。弥勒菩薩であろうと思われます。釈迦入滅のあと、56億7000万年後にこの地上におりて仏となり人々を救済する仏さまです。
左の足を垂れ、右の足を膝の上に置き、右手を曲げて、その指先をほのかに頬に触れておられます。優しいまなざし、静かな微笑みをうかべつつ思惟しておられます。この半跏思惟スタイルのルーツはインドの仏伝の中に、若き日のお釈迦さまが人生の苦しみを思惟する姿があります。そして中国北魏、さらに朝鮮半島に弥勒菩薩半跏像が生まれます、その姿が日本に伝えられ、大成したのが中宮寺の弥勒半跏思惟像です。
何を思惟しておられるのでしょう。それはいかにして人々を救うかを考えておられるのです。罪深い私をいかにしたら救うことができるのか、考え続けておられるのです。