蓮  光  寺

  ともに いのち かがやく 世界へ      浄 土 真 宗 本 願 寺 派    

     いのち見つめるお寺       見つめよういのち、見つめよう人生。教えに遇い、仏さまに遇い、自分に遇う。

Junshinの部屋(~2023.5.1)

新着!!

2023.11.13
  当部屋移行のお知らせ
2023.5.1
  第二「Junshinの部屋」説
2023.4.30
  「新しい領解文」問題に関するクラウドファンディング
2023.4.19
  HIJYOUKIN NO HAJIMARI
2023.4.16
  「新しい領解文」について
2023.2.10
  宗教は時代によって変化するのか
2023.2.4
  札幌カキパーティー
2023.1.21
  新しい収入のあり方?
2023.1.1
  新年あけましておめでとうございます
2022.12.23
  2022年の振り返り(研究編)
2022.12.11
  シマエナガ探索記
2022.12.10
〈Movie〉シン・ウルトラマン
2022.12.9
〈Movie〉アキラとあきら
2022.12.2
〈Movie〉テネット
2022.11.14
  ドラフト指名の振り返り
2022.11.10
〈Movie〉トップガン・マーヴェリック
2022.10.29
  関西テレビ特集「注文に時間のかかるカフェ」
2022.10.25
  NHK「ダーウィンが来た!」シマエナガ特集
2022.10.17
  そういえば「地理」が好きだった
2022.10.15
  ドラフト2021の上位指名をどうするか問題
2022.10.6
  サンフランシスコのいま
2022.9.18
  「葬儀のおつとめ」&「葬儀の心得」の改訂版作成
2022.9.15
  報恩講のはじまり
2022.9.7
〈Movie〉ノマドランド
2022.9.6
〈Movie〉コーダ あいのうた
2022.9.3
  博士論文に向けて
2022.8.24
  甲子園と不可分な問題―①球数問題編
2022.8.23
  2022年、夏、甲子園決勝
2022.6.17
  お経本プロジェクト第3弾「仏説阿弥陀経」
2022.6.15 
  ランキング形式で見る、本と私(研究編)
2022.6.9
  サッカーにおける「デザイン」―「個」の集合を強くするために
2022.4.14
〈Movie〉MINAMATA―ミナマタ―
2022.4.13
〈Movie〉ラ・ラ・ランド
2022.3.31
  《グランプリ》というムーブメント :H1法話グランプリについて
2022.3.29
〈Movie〉おいしいコーヒーの真実
2022.3.28
〈Movie〉すばらしき世界
2022.3.2
  ロシアの侵略と、宗教者の向き合い方
2022.2.13
  スクール・ナーランダ vol.6 山口
2022.2.8
  札幌の記録的大雪
2022.2.6
〈Movie〉三島由紀夫 VS 東大全共闘
2022.2.4
〈Movie〉ずっと独身でいるつもり?
2022.1.19
  インド勉強会 & 幻の新年会
2022.1.13
  御正忌報恩講(with お餅)
2022.1.3
〈Movie〉タイタニック
2022.1.1
  新年のご挨拶(with お餅)
2021.12.30
〈Movie〉ワンダー 君は太陽
2021.12.31
  除夜の鐘
2021.12.28
  今年の研究に一区切り
2021.12.23
  論文の電子化
2021.12.21
  論文ひと段落
2021.10.16
  どういうチームにしていくか(カープの場合)
2021.10.10
  今週の北大ニュース × 3
2021.10.3
〈Book〉山本義隆『リニア中央新幹線をめぐって』
2021.10.2
  親知らず抜歯の一日
2021.9.27
  聞熏会 ~第3回~
2021.9.20
  「プロフィール」ページ更新(計画)
2021.9.19
  観無量寿経の「是旃陀羅(ぜせんだら)」
2021.9.18
  蓮光寺パンフレット
2021.8.28
  とうきび
2021.8.27
  お経本プロジェクト2021
2021.7.30
  御文章
2021.7.10
  思想・信条の自由、表現の自由の問題
2021.7.9
〈Book〉田野大輔『ファシズムの教室』
2021.7.3
  開催まであと20日という噂
2021.7.1
〈Movie〉グリーンブック
2021.6.30
  スクール・ナーランダのプレイベント
2021.6.17
  蓮光寺産「佐藤錦」への道
2021.6.16
〈Movie〉黄色い星の子供たち
2021.6.15
〈Movie〉ふたつの名前を持つ少年
2021.6.14
  伊東建設による「ウッドデッキ」竣工
2021.6.11
  卵ご飯食べ放題
2021.6.1
  ウィシュマさんを偲ぶ会@築地本願寺
2021.5.31
  レポート提出!
2021.5.13
  コロナワクチン、高齢者から打つか、若者から打つか
2021.5.7
〈Movie〉21世紀の資本
2021.5.6
〈Movie〉ブレードランナー2049
2021.5.5
〈Movie〉ブレードランナー
2021.5.1
  グルメ情報誌 ”poroco” シリーズ
2021.4.25
  満開のツツジ
2021.4.24
  「広島仏教学院オンライン仏教・真宗入門講座」のお知らせ
2021.4.17
  ドライブ with タピオカ
2021.4.16
  鬼滅の筍~無限収穫編~
2021.4.4
〈Book〉柳美里『JR上野駅公園口』
2020.3.31
  今世紀最注目の判決@札幌
2021.3.29
〈Book〉森岡正博『宗教なき時代を生きるために』
2021.3.28
〈Book〉斎藤幸平『人新世の「資本論」』
2021.3.27
〈Book〉土井善晴・中島岳志『料理と利他』
2021.3.26
〈Book〉宇野常寛『遅いインターネット』
2021.3.25
〈Book〉村本大輔『おれは無関心なあなたを傷つけたい』
2021.3.24
〈Book〉瓜生崇『なぜ人はカルトに惹かれるのか』
2021.3.23
〈Book〉山本七平『「空気」の研究』

  ~アップデート~
2021.3.18
  北大の部活動の制限について
2021.3.17
  「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を観る
2021.3.16
  後輩にもらった入浴剤
2021.3.11
  東日本大震災から10年
2021.3.10
  今日の民主主義を考える―千葉県知事選(3月21日投票)を参考に
2021.3.5
  アカゲラ発見
2020.2.2
  スケートリンク化した大学構内
2021.2.1 
  入澤崇龍谷大学学長による学長声明
2021.1.18
  冷静に考えればそれほど驚かないニュース
2021.1.16
  御正忌報恩講
2021.1.15
  #宗教者から見たコロナ状況
2021.1.9
  雪化粧をした蓮光寺
2021.1.8
  年末に更新されたという気になる情報
2021.1.4 
  かっこいい生き方―「善く生きる」こと
2020.12.31
  〈高校サッカー〉昌平(埼玉)VS 高川学園(山口)
2020.12.9
  湧別町から玉ねぎをいただきました
2020.12.9
  「プロフェッショナル―仕事の流儀―」馬場良治先生
2020.11.29
  広島東洋カープ・ドラフト採点2020
2020.11.28
  やっと一息つけると思ったのも束の間(研究編)
202011.21
  とりのすけTシャツ
2020.11.20
  「マイレージ」に関するアンケート
2020.11.17
  人生初の急性胃腸炎
2020.10.31
  インカレ観戦
2020.10.28
  シメパフェという文化
2020.10.27
  北大のイチョウ並木
2020.10.20
  広島東洋カープ・ドラフト考察2020
2020.10.9
  旅の風物詩
2020.9.30
  第五回・インド仏跡勉強会(ゲストスピーカー編)
2020.9.23
  北大ソフトボール部OB会総会
2020.9.20
  「伊東順真チャンネル」改編のお知らせ(随時改編中)
2020.7.15
  沙羅の木の植樹
2020.7.5
  第四回・インド仏跡勉強会
2020.6.21
  森下暢仁投手の初先発
2020.6.14
  某ウィルス禍の日々

~日々のつぶやき~

2023.11.13 当部屋移行のお知らせ


 いつも「Junshinの部屋」をご覧いただき、誠にありがとうございます。5月より本コーナーの続きは「2.0」に移行しております。以下のリンクよりお飛びください。
 どうぞよろしくお願いいたします。

2023.5.1 第二「Junshinの部屋」説

 おかげさまで「Junshinの部屋」コーナーも3年目を迎えようとしています。いつも見てくださる皆さま、本当にありがとうございます。(ホームページへのアクセス状況が重要であるこの時代に、約3年間、閲覧状況を全く知らずにただ書き続けております、パフェもシマエナガもブーブーラインも。)
 そのおかげもあり、本ページの容量が増えすぎたためか、更新・編集の際にインターネットが重くなっており、別項目として「Junshinの部屋 2.0」を新規作成することも視野に入れております。
 少なくとも本ホームページ内に、似たように作るつもりです。また決まり次第連絡いたします。

2023.4.30 「新しい領解文」問題に関するクラウドファンディング

 タイムリミットがある企画ですので、本来であればもっと早く紹介すべきでした。
 クラウドファンディングの紹介です。主催は「新しい領解文を考える会」(構成員:稲城蓮恵氏、岡本法冶氏、五藤広海氏、寺澤真琴氏、深水顕真氏、山上正尊氏、雪山俊隆氏、他数名)。
 この問題を広く周知すべく、問題点をまとめたパンフレットを作成し、本派全寺院に配布するというプロジェクトです。
 実出費、アカウント作成等、ハードルが高い中、すでに400名以上の方の賛同と協力を集めておられます。


2023.4.19 HIJYOUKIN NO HAJIMARI

 今春から、とある医療系大学で非常勤の講義を担当しています。1年生を対象とした教養科目の「教育学」です。3週目まで終わりましたが、現段階で、控えめに言いまして「つつがなく」、比較的安定して進めております。あくまで僕の手ごたえで、ですが(笑)。もちろん、事務の方々の手厚いサポートのおかげです。(教科書や資料の注文、ホワイトボードのペンの補充、マイク問題等々…感謝しております…)二人三脚で進めさせていただいております。
 つつがなく、と言いましたが、若干消極的な、殻にこもって守りに入っている感じでもありますね。経験値の少なさを仮面で隠しているような状態です。今は一回一回の講義で、自分が伝えたいことを伝えること、やろうとしていることをやりきることで手一杯ですが、早くそのフェーズを卒業して、学生をもっと気にかけたり、授業の全体を通して把握したりできるようになりたいですね。

2023.4.16 「新しい領解文」について

 ※ お急ぎの場合、 ≪問題の根≫ と ≪今後の願い≫ を読めば主張は分かると思われます。

 ≪問題の発生と認識の深化≫

 今年1月16日、大谷光淳門主により「新しい領解文」が発布されました。しかし、その内容および制定のプロセス両面において物議を醸しています。いえ、端的に、批判されています。  発布時、私は自坊の御正忌報恩講のために帰省しており、届いた本願寺新報を見て知りました。当初は困惑という状態でしたが、2月24日、瓜生崇さん主宰の座談会〈「新しい領解文」を考える―組織と教学の陥穽〉をSNSで目にし、事態の大きさを知りました。登壇された方は稲城蓮恵氏、深水顕真氏、寺澤真琴氏、岡本法治氏です。この座談会は非常に衝撃的でした。一言で言うと感動しました。登壇者の方の、宗門と教学を想う気持ち、正義感です。と同時に、私の中で重大な問題として顕在化しました。(→リンク下)
 また舟川智也さんのYoutube配信も僕にとっての大きい契機でありました。

 ≪問題の所在≫
 繰り返しにもなりますが、「新しい領解文」は「内容」および「制定のプロセス」いずれにも問題がある、と認識しています。この事態を憂慮した学者の方々が「浄土真宗本願寺派勧学・司教有志の会」として声明を発表しています。第一弾が3月26日、第二弾が4月8日です。以下にリンクを貼っておきますが、これらに「新しい領解文」の問題のほとんどが、端正かつ的確かつ誠実な筆致で綴られています。(→リンク下)

 ≪問題の根≫  
 内容と制定プロセスのどちらも適切でない場合、私は後者の不適切をより重く見ます。公的かつ重要な文書に対し、そうであるからこそ、移ろいやすく浅い人間の理性と感情による早急な採決を防ぐ知恵として、何重・何段階にもわたる道のりが定められているのです。そのプロセスに携わる組織が機能していないのは重大な懸念です。内容の誤りだけならば誠実に対応できますが、この状況では内容の訂正はおろか再検討さえ聞く耳を持たないと思われます。
 考えられる事態は、某国の法案審査や検事総長人事でもあったような、組織における権力の集中、固定化です。会社や国家の場合、「腐敗」と称されます。権力を上が使って無理に通す、あるいは権力に周囲が忖度して通す、そのいずれかです。盤石な長期政権に見えて内実は腐敗、その意味での「陥穽」と瓜生さんは座談会の名に冠したと思います。「権力は腐敗する、絶対的権力は絶対的に腐敗する」(ジョン・アクトン)。例えば重要なポストが世襲等ではなく代表者選出であるならば、一人が長期間占めるのは適切とは言えないでしょう。

 ≪総合研究所の問題≫
 このように考えると、立教開宗800年を迎える浄土真宗本願寺派の叡智の集積地ともいえる「浄土真宗本願寺派総合研究所」の改組も、同根の問題であるかもしれません。組織改編そのものが善か悪か以上に(個人的にこの度の改革は残念でなりませんが)、周囲の憂慮の声に耳が傾けられず早急に既成事実だけが先行する状況、これこそ非常な事態であると考えます。

 ≪今後の願い―解決の方向
 今願うことは、一刻も早く浄土真宗本願寺派という組織がありうべき本然な組織に、つまり宗会という代議制民主主義が権力を抑えるという本来の機能を果たし、改革が強権的な既成事実ベースではなく教学と宗門と歴史に立脚して進められる組織に戻ってほしい、そのようになってほしい、ということです。そうした上で改めて問題と向き合い、正当なプロセスを踏み、合意の上で内容に訂正を行い、位置づけを改める、そのようなことを願っています。
 あえて具体的に表現しました。なにせ抽象的に困惑気味に、「一刻も早い解決を願っています」と言った場合、今の状況では、素知らぬ顔で何もなかったかのように、「新しい領解文」の全国的唱和の「浸透」、また法話の聖教としての「定着」をもって「解決」とされかねない、という所以です。

2023.2.10 宗教は時代によって変化するのか


 カトリックのフランシスコ教皇が、世界50ヵ国の法律で同性愛が犯罪とされていることを批判し、「同性愛傾向を持つ人々は神の子供たちだ」と踏み込んだ言及をしました。
 あのカトリックが、と驚きました。現在の教義では同性愛は「逸脱した行為」だそうです。自由で個人主義的なヨーロッパに地盤を持つカトリックですが、社会/世間への歩み寄りと教義をどう折り合いをつけるのか、手続き含め、気になるところです。
 当然、教会内部からの反発もあるようです。同性婚に限らず、様々な論点をめぐり、宗教教義と社会/世間との関係性をどうしていくのか、問われるところです。

2023.2.4 札幌カキパーティー

 北大教育学部の一つ上の先輩が岩手県でカキを養殖しておられるので、同級生と集まった折、そのカキを食べようという話になりました。20個ほど注文。宮城県志津川産 「モン・サン・リック」というカキです。果物の柿は最大の敵ですが(実は苦手)、海のカキは大好きです。
 酒蒸し、アヒージョ、焼カキなどにして食べました。やはりおいしいですね。殻を開ける作業は初めてで新鮮でした。これを機に上達していきたいですね。あとは食中毒?がでなくてよかったです。


2023.1.21 新しい収入のあり方?

 大阪・心斎橋の、開創744年の歴史ある真言宗寺院「三津寺」の境内に、本堂をすべて覆うようにホテル(15階)が建設されるようです。今年11月オープン予定の「カンデオホテルズ大阪心斎橋」です。今後増えるであろうこうした問題について少し考えてみたいと思います。



 三津寺の加賀哲郎住職によれば、維持費のかかる木造本堂をどう次の百年につなげるかを模索した結果、檀家・門信徒からの寄付だけには頼り続けられないと判断し、東京建物株式会社、大成建設とタッグを組み、「余ったスペースをうまく活用して本堂の維持管理費用を捻出」し、「既存の本堂をほぼそのままの状態で次の世代に残」すという、土地の賃貸収入を得る方向に舵を切ったようです。
 寺社の経営難から土地を売り、不動産収入を維持費として寺社を運営していこうとする事例は三津寺が最初ではありません。過去にも、2015年の梨木神社(マンション)、2017年の下鴨神社(高級マンション)、2019年の浄土真宗大谷派難波別院(「大阪エクセルホテル東急」)、2020年の浄土宗浄教寺(「三井ガーデンホテル京都河原町浄教寺」)といった例があります。Googleマップで見ると、寺社の境内に立つ無機的で巨大な建築物に驚きます。

浄教寺(三井不動産HP)
浄教寺(三井不動産HP)

浄土真宗大谷派難波別院(日経新聞記事)
浄土真宗大谷派難波別院(日経新聞記事)

 ここで論点となるのは、①境内は「余ったスペース」であるのか、②本堂(宗教施設)の本質は「空間という機能」であるのか、でしょうか。蓮光寺を中心に考えてみます。1点目、境内や伽藍は宗教的世界観や個人的内面の表現が多く、蓮光寺の境内もお浄土を表現しています。「整った境内」には意味があり、それ自体が目的とも言えます。2点目、蓮光寺の本堂の場合、内陣はお浄土の表現であり、外陣はお聴聞の場です。浄土真宗の寺院は外陣が広くなっており、それは「空間という機能」のためとも言えそうですが、内陣はどうでしょうか。天まで伸びる仏法伝道の願いの装飾や、天女等にみられる西方浄土の世界観の表現では、屋根の上が青空ではなく不動産建築だと、適切とは言い難いかもしれません。
 不動産業にとって、そのプロジェクトで採算が合えば、Goサインでしょうか。しかし賭けでもあり、将来赤字になるかもしれません。老朽化や情勢、ブームの変化で不動産価値は大きく変化します。不良債権化だけは困るので、リノベーションや売却などで手を打つでしょう。日本には、温泉街やスキー場などにバブル期に建設され、廃墟となったホテルがあると聞きます。1994年生まれの僕は、上越新幹線の「ガーラ湯沢駅」もプリンスホテルの「苗場」も、ピンときていません。いま大注目の我らが「ニセコ」も、そうなってしまうのでしょうか。
 つまり、僕的には、宗教法人が不動産収入に舵を切ることは、安定、安泰だけではなく、賭けの側面も強いと考えています。もちろん各寺院と不動産業者、建設業者との契約に依るところが大きく、安定収入を大企業の名の下で保証するスキームかもしれませんし、それは分かりません。30年後、50年後、100年後、ホテル等の不動産が赤字や廃止となっても安定収入が得られているのか、あるいはその寺社仏閣が本然の形で宗教宗派の道場たりえているのか、気になるところです。木造本堂に建て替えが必要なように、ホテルにも建て替えは必要です。「今後も」というより「今後こそ」注目です。
 もっとも、浄土真宗においては布教伝道の単位である寺院が、経済的理由によって廃寺となることは、宗門にとっても良いとは言えません。寺社の護持、そのための金銭的問題は重要な問題であり、広い敷地を生かし、不動産業界と協力することは新たな選択肢となり得、それによって維持される宗教施設もありそうです。とはいえ、現時点では、石橋を叩いて渡る私としては、まだ蓮光寺には適応しないかなと考えています(そもそも宇部・東須恵地区に不動産のポテンシャルがあるのか問題)。

2023.1.1 新年あけましておめでとうございます


 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。除夜の鐘に続く新年を、こうしてつつがなく迎えられたことを嬉しく思います。
 今年の除夜の鐘カードの言葉は、ペシャワール会代表を務められた医師、中村哲さんの言葉です。個人的には私が大学2年生のころ、札幌での講演会に参加させていただきました。凶弾に倒れられましたが、遺志となったその言葉一つ一つと向き合いたいと思います。
 年末には蓮光寺駐車場をより利用しやすいものにすべく、「ブーブーライン」を引きました。これで駐車可能台数も増えると思います。
 しかしながら名称には驚かされました。僕の発想からは出てこないと確信します。とはいえいつの間にか愛着を感じているため、追加注文も予定しています。次は第二駐車場を整備する予定です。



2022.12.23 2022年の振り返り(研究編)

 年の瀬ということで、自分用の記録も兼ねて今年1年間の研究の軌跡を振り返ってみたいと思います。( ※2021年12月末 論文(大川論)完成 → 1月24日 審査返却 )

1月下旬→3月上旬  論文(大川論)執筆
★3月4日      論文(大川論)完成
★4月8日      インド勉強会発表
4月上旬→5月上旬  資料作成 
★5月12日       博士論文構想検討会
5月中旬→9月上旬  資料作成
★9月2日       博士論文中間発表会
9月上旬→12月下旬 論文(ASN論)執筆 ←未発表なので内容を隠してます👀
★12月23日     論文(ASN論)脱稿

 論文(ASN論)は来年投稿の予定ですが、何とか脱稿(8割完成)できました。本心から言えば今年中に完成までもっていきたかったですね、もう少し早く進められると淡くも思っていたので歯がゆいです。
 しかしやはり発表は苦手ですね… 特に9月の発表の際には、自分で発表しながら、報告者が他の人であれば…と悔しみながら歯を食いしばっていました。かといって論文執筆が楽かと言われるとそんなこともなく、いずれにしても孤独な闘いが続きますね…
 こう見ると、全面的に納得、とはいきませんが、比較的納得のできる一年だったなと思い返しますね。また来年も頑張ります!

2022.12.11 シマエナガ探索記

 先日、シマエナガを探しにウトナイ湖(苫小牧市)、円山公園(札幌市)、旭山公園(札幌市)に行ってきました。葉が落ち、空気が澄んだ冬こそシマエナガを見つけるチャンスです。さえずりは覚えて行きましたが、一向に聞こえてきません。聞こえるのはカラス、ヒヨドリ、シジュウカラのみ。これでは蓮光寺と同じです。
 下に、観察したエゾリス、アカゲラ、ナマケモノ(雪像)を載せます。つまり、シマエナガは撮影できませんでした。ウトナイ湖で出逢えた気もするのですが、逆光でよく分からず、確証がもてません。実感がありません。シマエナガかもしれないし、そうじゃないかもしれません。さて、リベンジを誓います。




2022.11.14 ドラフト指名の振り返り

 もはや「ドラフト」に関する僕の着眼点が広島東洋カープ寄りであることが自明のこととして「日々のつぶやき」コーナーは進んでいますが、それは保留として、今年のドラフト総括。

 〇第一巡目 斉藤優汰(18) 投手・苫小牧中央高 189cm・91kg
 〇第二巡目 内田湘大(18) 内野手・利根商高 183cm・89kg
 〇第三巡目 益田武尚(24) 投手・東京ガス 174cm・84kg
 〇第四巡目 清水叶人(18) 捕手・健大高崎高 176cm・83kg
 〇第五巡目 河野 佳(21) 投手・大阪ガス 175cm・81kg
 〇第六巡目 長谷部銀次(24) 投手・トヨタ自動車 184cm・85kg
 〇第七巡目 久保 修(22) 外野手・大阪観光大 181cm・81kg

 〇育成一巡目 名原典彦(22) 外野手・青森大 182cm・82kg
 〇育成二巡目 中村貴浩(22) 外野手・九州産業大 177cm・85kg
 〇育成三巡目 辻 大雅(18) 投手・二松学舎大付高 182cm・79kg

 社卒投手3名のうち益田投手、長谷部投手は来季からの即戦力として期待です。長谷部投手は基本ワンポイント起用でしたが、それはトヨタ自動車野球部の鬼のような投手層ゆえであり、別段気にする必要はないと思われます。河野投手はコントロールなら今年一番の投手。若さもあり、調子が戻るまでファームで1~2年と思っていましたが、日本選手権を見た感じ、嬉しい誤算で調子復調しているかもしれませんね。上位指名とも噂された益田投手と河野投手が3位、5位まで残っていたのは、他球団からすれば、サイズ(=出力)への懸念と、先発ローテを担える確証が持てない、ことでしょうか。ここ2人が先発ローテ、あるいはそれに準ずる起用をできるようカープが育成・調整できれば、大成功と呼べるドラフトとなりそうです。
 カテゴリー別で言えば、今年の豊作は「外野手」。巨人の指名が良い例です。それが反映されたのが久保選手の指名。カープに少ない右の外野手で、成長曲線的には陽岱鋼(元日ハムなど)になりそうな素材が7位で残っていたのは、今年ならではと思います。野間選手、西川選手のFAは阻止したとはいえ単年契約ですので、備えておくに越したことはありません。育成指名で大卒外野手2人を指名したのも、その意図を読むことができるでしょう。
 そして上から2枚は、「次期前田健太」と「次期鈴木誠也」です。斉藤投手は高卒ドラ1ということで、ライバルは昨年ドラ1のソフトバンク風間、阪神森木、日ハム達、横浜小園あたりでしょうか。とはいえ昨年は高卒投手大豊作でしたので、そこに割って入れるか、期待したいところです。内田選手はノーマークでした。カープ2位指名の際、右の大砲候補は、内藤選手(日航石川高)、古川選手(佐伯鶴城高)、萩尾選手(慶大)がいた中での、内田選手の指名。彼らがライバルになるでしょう。内田選手は高校では投手も担い、野手時は一塁手専門で、ポジションが懸念される選手でした。しかし、投手起用に備えてあえて負担の少ない一塁手をしていただけであり、実際はサードもできるという内部事情を、利根商業高に足しげく通っていたカープの関東地区担当スカウトは把握しており、2位指名に踏み切った、と、本「日々のつぶやき」コーナー独自のルートから入手した情報をここにお伝えいたします。それを裏づけるかのごとく、球団は三塁手として育成するようですね。期待も込めて、希望的観測は来期ファームで.270、12本。大きく育ってほしいですね。

2022.10.29 関西テレビ特集「注文に時間のかかるカフェ」

〈紹介〉
 スタッフ全員が、話し言葉が滑らかに出ない " 吃音症 " 。
  神戸のカフェで人生の大きな一歩を踏み出した大学生に密着しました。」(14分間)



2022.10.25 NHK「ダーウィンが来た!」シマエナガ特集

 10月23日、北海道が誇るシマエナガが、満を持してNHK「ダーウィンが来た!」にデビューを果たしました。体重8gの小鳥です。
 道民としての体感で言えば、3年前から注目され始めていました。僭越ながら我ながら、北海道の写真雑誌「faura(ファウラ)」が2021年4月号でシマエナガ特集を行ったことを見逃さず、購入したほどには傾注(もはや傾倒)していました。
 冬の寒さの中でもカメラを構え続ける番組スタッフさんには頭が下がります。


2022.10.17 そういえば「地理」が好きだった

 先日、(実は)行ったこともないサンフランシスコに想いを馳せながら、そういえば僕の小学生以来の教科的アイデンティティは「地理」だったなぁと思い出しました。覚えているのは、いつぞやの「TVチャンピオン」の「小学生・地理選手権」に応募しようかと2秒熟考した記憶です。端的に言って、地図帳や時刻表が好きでした。小学5年次、先生が「全国47都道府県白地図テスト」という素晴らしい企画をしてくださいました。満点はクラスに一人だけでした。(僕は「ひらがなでも可」という備考を踏まえた上で、「新潟」が書けず、また普通に「茨城」が出ず、あえなく敗北しました。)中学時代、地理の授業は(個人的には)運良く、圧倒的物量の「鶴見地理」とめぐり逢い、鍛えていただきました。当然、定期テストでも地理を最重視していました。ちなみに時刻表は「JTB派」ではなく「交通新聞社派」です。今も交通インフラ系に多少の興味はあります、多少。
 しかし、高校の教科選択という圧倒的な壁が立ちふさがり、世界史が必修のこの国で、「地理」か「日本史」かを選ばねばなりませんでした。「文系」は難なく選べ、「生物」にも納得していましたが、地歴の選択は残酷でした。「好き」や「得意」というより、日本史を選んでいない自分が想像できず、防衛本能的に(?)日本史を選択しました。
 とはいえ、「歴史」と「地理」はどちらが大切か、という問題は、いつのまにか吹き飛んでいました。結論、「どちらも大事」です。(例えばロシアとウクライナの問題を考える際、小麦の生産、天然資源の埋蔵、セヴァストポリ軍港(クリミア南部)の意義といった地理的・地政学的な問題、キエフ公国、露土戦争、ソビエト連邦、NATOの経緯といった歴史的背景、どちらも大切…?!)
 しかしながら、懐かしいなぁと振り返りつつも、そうして選んだ日本史を、現在進行形で大学院で研究していることを思うと、不思議なものだなぁと感慨深く思います。

2022.10.15 ドラフト2021の上位指名をどうするか問題

 今シーズンをもって佐々岡政権が終わり、新井政権の誕生が発表されました。来シーズンを考えるにあたってやはりドラフトは欠かせませんが、選手指名は監督に大きく左右されます。今年のドラフトは10月20日(木)です。近年の上位指名を見てみましょう。

〈佐々岡監督下での指名〉
2021 ①黒原拓未(大卒投手) ②森翔平(社卒投手) ③中村健人(社卒外野手)
2020 ①栗林良吏(大卒投手) ②森浦大輔(大卒投手) ③大道温貴(大卒投手)
2019 ①森下暢仁(大卒投手) ②宇草孔基(大卒外野手) ③鈴木寛人(高卒投手)

〈緒方監督下での指名〉
2018 ①小園海斗(高卒内野手) ②島内颯太郎(大卒投手) ③林晃汰(高卒内野手)
2017 ①中村奨成(高卒捕手) ②山口翔(高卒投手) ③ケムナ誠(大卒投手)

 見ての通り、やはり投手出身の佐々岡監督は投手の指名、それも即戦力的意味合いの強い大卒、社会人卒の指名が多いですね。三連覇時(2016-2018)の強力な投手陣は、疲弊や年齢的な衰えが見られ、投手陣の再建が急務だったことが理由として挙げられます。また今年が佐々岡監督3年目の勝負の年ということで、昨年のドラフトは今年優勝を目指した指名(戦力補強)でした。その中で結果が出ず、辞任を選んだ、ということと推察されます。
 さて、今年はどのようになるのでしょうか。野手出身の新井監督はどのようなチームを考えているのでしょうか。個人的には、カープのドラフト戦略は、前田健太あるいは鈴木誠也、この二人を「育てた」ことに象徴されると思っています。地域色が強く、また財力が豊かとはいえないチームの戦力補強の形です。上位指名の枠を使って貴重な金の卵を獲得し、第二の前田健太、第二の鈴木誠也を育て、チームの核に成長させること。こうした長期的なチーム戦略の第一歩としてのドラフト、そのような指名になるといいなと思っています。

2022.10.6 サンフランシスコのいま

 2011年に「想定外」という言葉が「新語・流行語大賞」の候補になりました。周知のように東日本大震災は地震の規模や津波が想定をはるかに超えており、また福島での原発事故も起こり、その説明にあたった専門家や政治家は「想定外」という言葉を幾度も口にしました。「こんなはずではなかった」と、描いていた物語が崩れることを意味する「想定外」です。
 さすがに東日本大震災および原発事故と比較することはできませんが、僕にとっての「想定外」を見せつけられてしまいました。現在のサンフランシスコの様子が綴られた、とあるWeb記事です。新型コロナウィルス接触確認アプリ「COCOA」の開発に携わった児玉哲彦さんが、「残念ながらこれがサンフランシスコの現実です」と紹介しておられました。
 サンフランシスコとロサンゼルスを抱えるカリフォルニアは、ゴールドラッシュ以降のアメリカンドリームの舞台です。その自由と多様性を認める寛容な土地柄は、世界中からの移住・移民を力に変え、シリコンバレーを筆頭に創造・革新の最先端であり、「個人」「自由」「夢」「愛」が尊重される「ラ・ラ・ランド」の世界であり、同時に大統領選挙でもオバマ(2012)、クリントン(2016)、バイデン(2020)を支持するリベラルな風土を持つ、僕にとっての(おそらく多くの人にとっても)憧れの地です。
 日本との関係でいえば、戦前、カリフォルニアには多くの日系移民が入植しました。戦後も「夢」の舞台として、野茂英雄(ロサンゼルス)が渡り、現在もダルビッシュ有(サンディエゴ)、大谷翔平(アナハイム)という日本の両エースが活躍しています。浄土真宗本願寺派のアメリカでの布教伝道の拠点もあると聞く、日本と関係の深い地域です。
 とりわけサンフランシスコは、Google、Apple、Facebookなどが本社を構えるIT都市であり、世界的観光都市でもあり、個人と産業が好循環を生み続けるような、今後の世界を先導していく街になるのかなぁと漠然と思っていました。しかし、この記事によると、残念ながら現時点ではそうではなさそうです。「社会」は一つの産業だけでは成立し得ないのかもしれません。日本でも遅かれ早かれデジタル化は進むでしょうし、他人事ではないです。もちろん、当記事に綴られたサンフランシスコの現状がすべてではないでしょうし、それがメガテックメッカゆえの構造的なものなのか、コロナ禍以後の労働体系改革に起因するものなのか、観光客減少によるものなのか定かではありませんが、いずれにしても楽観視できるものでなさそうです。
 とはいえ悲観しすぎても仕方がありません。いつの時代でも、生きる者にとって生きることとは常に窮地だと、ジュラ紀から言われています。先例を教訓として、それぞれなりの「創造・革新」で乗り越えていく、ということだと思います。

2022.9.18 「葬儀のおつとめ」&「葬儀の心得」の改訂版作成

 2020年のお経本プロジェクトであった「葬儀のおつとめ」を、早速改訂しております。我ながら早すぎです(満足感と達成感)。誤植があり、またWord2021で登場した威厳のあるフォント「HGP教科書体」で漢字を表記すべく(平仮名は安定の「游明朝」)、改訂版を作成する運びとなりました。このときばかりは、言語規模としてはさほど大きくない日本語にもWord2019から進化を加えるMicrosoft社に唸らされました…


 また同時並行的に、父が20年前?に作成した「葬儀の心得」(ご葬儀の際、ご遺族にお渡しする小冊子)の改訂版を作成しています。浄土真宗における一連の葬儀の位置づけ、捉え方そのものは20~30年で変わるものではありませんが、各種風習・習慣の変化や葬儀社さんによるテレビCMの増加など、葬儀をめぐる環境は変化していると考えられます。とはいえ改訂には積極的な面もあります。先輩方の長年の努力によって注意喚起する必要のなくなった俗説・慣習の項目を削除するという改訂です。
 集めた様々な資料を参考に、より良いものを作っていきたいと思います。

2022.9.15 報恩講のはじまり

 報恩講とは、私たちにとって最も大切なお勤めであると言っても過言ではありません。親鸞聖人がお念仏の教えを顕らかにされたことへの、報恩感謝のお勤めです。多くは9月から12月にかけて、ご門徒さんのお宅に赴いてお参りさせていただきます。もちろん、私たち自身も報恩講をお勤めしますし(12月末)、1月13日から16日にかけては法座として蓮光寺でお勤めもします。
 その点、法事やお盆といった、直接のつながりのある方を機縁とする仏事とは若干意味合いが異なるかもしれません。先日のつぶやきで、僕の場合、御文章は専ら「白骨章」と宣言してしまいましたが、報恩講は違う章でも良いのかもと思い始めました。今のところは蓮光寺伝統の「末代無智章」こそ報恩講にお誂え向きの御文章ではないかと感じ始めています。何が良いのはありますかね… ベストなものを探してみたいと思います。

2022.9.3 博士論文に向けて

 昨日、博士論文中間発表会がありました。何の発表かと言えば、博士論文の完成形の構成・内容を発表し、それを受けて教授陣がGoサインを出せるかどうか、という審査の場です。発表1時間、審査(質疑応答含む)1時間から成ります。
 「無事」とは言い難い2時間でしたが、なんとか終えることができました。とはいえ手負いの傷は深く、論文本体にもメスを大幅に入れざるを得ない予感です。題目も若干変わる気がします。今後ますますの精進に励みたいと思います。


2022.8.24 甲子園と不可分な問題―①球数問題編

これまでも、そしてこれからも議論されるであろう甲子園の問題を取り上げる連載企画、第一回目は投手の投球数の問題について考えてみたいと思います。
 過去には、2006年に斎藤佑樹投手(早実)が948球、2018年に吉田輝星投手(金足農)が878球、1997年に川口知哉投手(平安)が820球を一大会で投げました。2週間前後でこれほどの数を投げることは身体への負担が大きく、欧米では批判の的となっており、現在は苦肉の策的に「1週間に500球以内」と設定されています。この問題は地方予選からの問題で、解決には県高野連と高野連の意思疎通も必要です。まずは対応案とそのジレンマを整理しましょう。

A. 投球制限を厳しく課す:投手の健康維持、選手生命維持には必要だが、投手一人が突出するチームは勝ち上がりが難しくなり、私立と公立の差が開く可能性もある。

B. 試合間隔を伸ばす:解決案に見えるが、大会中のチームの移動費・滞在費、授業の遅れなど、都道府県差も出る問題に直面し、阪神タイガースの日程にも干渉する。
 
 個人的には過度の勝利至上主義には眉間にしわを寄せるタイプですが、実際にA案にならない理由も分からなくもないです。むしろ、当の高校生が反対かもしれません。野球の場合それ単体の競技ではなく、大学、社会人という次のステージ、またドラフト指名からのプロ野球入団というエンターテイメント的世界とも直接つながる固有の問題もあります。
 そこで、むしろ方向性を変えて、〈1試合7回制にする〉という妥協案(?)はいかがでしょうか。確かに8回9回の逆転劇は無くなりますが、スポーツは教育階梯によって長くなるのが一般的です。サッカーの場合、中学は30分×2、高校は40分×2、プロは45分×2であり、ラグビーは中学が20分×2、高校が30分×2、大学生以上は40分×2です。そもそもソフトボールは7回制としてスポーツが成立しています。
 現在は9イニング制、コールドは5回10点差 or 7回7点差以上(地方予選のみ)、延長は10~12回、13回からタイブレーク制(ノーアウト1・2塁から)ですが、これを例えば7イニング制、コールドは上記と同様のものを甲子園の初戦まで適用、8回からタイブレーク制を採用とすることで、投手の負担はグッと少なくなり、かつエースが牽引する公立高校にも躍進を見込め、また炎天下ゆえの身体の負担も軽減されるのではないでしょうか。

2022.8.23 2022年、夏、甲子園決勝

 第104回全国高校野球選手権大会が終わりました。決勝戦は仙台育英8-1下関国際、深紅の優勝旗が初めて白河の関を超えました。下関国際が負けてしまったことは残念でしたが、両チームとも締まったナイスゲームでした。
 仙台育英の看板は140Km/h越えを5人揃えた投手陣でしたが、須江監督の采配も見事でした。準決勝では高橋君⑪→湯田君⑱→仁田君⑰の継投、決勝は斎藤君⑩→古川君①が予想されましたが、実際は斎藤君⑩→高橋君⑪、そして先発斎藤君は好調と見定めて初の100球越えと、本当に勝つための投手起用に唸らされました。つまりは優勝マウンドに背番号1を立てることよりもブルペン捕手の声と勝利を優先した決断、信頼です。また優勝インタビューでの、「中学の卒業式も出来なかった学年」と思いを馳せ、「青春て密なので」と涙ぐみながら選手を思いやる姿には心を揺さぶられました。魅力的な監督さんでした。そもそもですが、打線も非常に強力で、投手陣が違っていれば「強打のチーム」に分類されるレベルでした。
 下関国際も素晴らしいチームでした。古賀君①、仲井君⑥には疲れが見られましたが、それも大阪桐蔭、近江との激闘を経たことの裏返しです。やはり大阪桐蔭戦に触れないわけにはいきません。今年の大阪桐蔭は、川原君、別所君、前田君の投手三本柱、捕手に松尾君を据えた超高校級のバッテリーのチームです。大阪府予選は7試合で1失点らしいです。と言いつつ、野手も丸山君、海老根君、星子君など粒揃いです。特筆すべきは個々の選手の執着心、プレーの丁寧さも随一であり、西谷監督の9回を通した試合運び、選手のマネジメント力も含め、やはり王者、横綱です。須江監督が優勝インタビューで「目標になるチーム」と仰られたことも合点がいきます。得点5、失点4―下関国際が勝つにはこれしかないスコアだったと思います。多少の失点は割り切り、序盤で内野前進守備を敷かなかったこと。1点ビハインドの9回表ノーアウト1塁で、送らず打たせて2点を取りにいったこと、おそらくは追いつくだけでは裏の攻撃で負けると踏んで逆転しにいった、冷静かつ大胆な采配でした。最大の驚きは、疲労の薄い別所君、前田君、鍛えられた守備網から計13安打した打線です。坂原監督からの指示、打席での心掛けなど、気になることばかりです。準優勝という勲章とともに、間違いなく歴史に名を刻んだチームでした。
 下関国際の快進撃、大阪桐蔭と近江を破っての決勝進出というストーリーには心躍りました。準々決勝、準決勝、決勝と、久々にこんなにスポーツに熱中してしまいました。ぜひ両校とも胸を張って地元に帰ってほしいなと思います。



2022.6.17 お経本プロジェクト第3弾「仏説阿弥陀経」


 一昨年より始めました蓮光寺お経本プロジェクトは、第1弾「正信念仏偈」、第2弾「葬儀のおつとめ」に続き、2022年度は第3弾「仏説阿弥陀経」を作成しました。
 蓮光寺は正信偈をお勤めする機会が多いですが、永代経法要等は阿弥陀経をお勤めしますし、お寺によってはお盆参り含めほとんど阿弥陀経というところもあるようです。
 お見かけの際には使っていただければと思います。

2022.6.15 ランキング形式で見る、本と私(研究編)

 今回は少し研究のことを。先月末、資料を求めて国立国会図書館に行ってきました。2泊3日の弾丸計画でした。事前にリストアップ済みの、北大にはない資料を無事全て見つけ出し、複写して持って帰りました。資料へのアクセスはやはり北海道民は弱点です… 仕方ありません。その代わり研究室から近いところに住んでますので五分五分ですね。
 そこで緊急発表! 大学院進学後に衝撃を受けた本ランキング! 研究面で、です。料理本部門だと圧倒的No.1は、滝沢カレン執筆の『カレンの台所』です。
 そんなランキングの需要がどこに? という声も聞こえてきますが、僕はいつでも本を愛する大学院生の味方です。ここにランクインした本はきっとあなたを助けてくれる…はず! (正直、自分の研究がまだまだ圧倒的に未熟なことは自覚しております…)

 ◉第1位 石田雄『明治政治思想史研究』、未来社、1954年(博士1年目10月遭遇)
 とりわけ前編の「家族国家観の構造と機能」が圧巻です。無駄な文字が一文字もありません。丸山眞男の弟子によるこの本と巡り合ってなければ国家有機体論にも忠君=孝行論にも視野が広がらず、問題関心が成熟することもなく、研究が滞っていたと断言できます。

 ◉第2位 堀尾輝久『天皇制国家と教育』、青木書店、1987年(修士1年目6月遭遇)
 東大教育学で教鞭を執った堀尾輝久の著書で、論文集の第一部と修士論文の第二部から成ります。そうです、修論が本になっても恥ずかしくないほどの完成度なのです。度肝を抜かれました。鼻息の荒かった修士1年目の僕は、こんな修論書けない…と絶望しました。ちなみに下中弥三郎への触発を得たのはこの本からです。

 ◉第3位 中野光『大正自由教育の研究』、黎明書房、1968年(博士1年目2月遭遇)
 改めて通読してみて、「端的」とはこれを指すのだと思いました。ストーリー展開が実に鮮やかです。大正新教育研究の『古典』と言われる所以が腑に落ちた気がしました。細部を以て全体を語り、時代の変化を辿り、それでいて芯があり、首尾一貫しています。

 以上3冊を紹介しました。少なくともこれらの本はある意味僕の人生を変えました。これらの本に出会ってなければ、今の自分は違うことをやっているのだろうと思うと、不思議な気分です。日本最多の蔵書を誇る国立国会図書館に初めて行き、運営費、維持費、図書購入費が莫大にかかる中で、無料で(税金で)使わせてもらえることに感動しました。その根っこにある考えは、人間の知の営みであり、文化そのものである「本」は、大事な国民の(更に言えば「人間」の)共有財産という考えなのだろうなと思いました。




2022.6.9 サッカーにおける「デザイン」―「個」の集合を強くするために



 6月6日、サッカー国際親善試合、日本vs.ブラジルの試合を観ました。久しぶりに一試合を通して観ました。あっという間の90分間でした。W杯を控える時期なので、大切なのは勝敗そのものよりも戦術、起用、オプションの試用です。
 ブラジルはいつの時代も攻撃的で魅力あるチームです。ネイマールがあれほど守備をしているのを見、チッチ監督はブラジル代表の守備に規律を植えつけているのだなと感心しました。GKからのビルドアップも徹底されており、デザインのあるチームだなと思いました。選手層の厚さ、攻撃面での創造性は申し分ないでしょう。CBミリトンが、日本最強の突破力を誇る三笘薫との一対一を、二度とも封殺したことには唸らされました。
 他方、森保監督は就任直後から「個の力」の向上を掲げています。攻撃も守備も比較的選手に任せるスタイルです。現に、W杯予選は左の三笘、右の伊東純也による個の縦への推進力でゾーンを上げる攻撃スタイルが武器でした。守備でも前線からのプレスが連動的というわけではありません。良くも悪くも、攻守に特に大きな規律を作っていないのが今の日本代表だと思っています。



 カタールW杯ではエンリケ監督率いるスペイン、ハンジ・フリック監督率いるドイツと対戦します。かつてエンリケはバルセロナを指揮し、ポゼッションとカウンターを併用させたスタイルで欧州王者に輝き、フリックもFCバイエルン・ミュンヘンではサイドからの崩しを完成の域まで高め欧州王者に導いた名将です。両者とも「デザイン」をもった監督であり、そもそも「個」が強いチーム(国)を率い、どんなサッカーをしてくるのか楽しみです。
 個人的には、日本代表は規律ギチギチのチームになっても面白いのではないかと思います。例えば現リバプールのクロップ監督をヘッドハンティングするのです。現在の契約は2024年との噂ですので、あわよくば。ちょうど南野もいるので、監督と選手の双方向から戦術が浸透しそうです。あとはヘッドハンティング代と年俸2400万ユーロ(34億円)を払えるかどうかですね。値下げしてもらいましょう… せっかくピッチ外では規律があると聞く日本代表なので、ピッチ内でもそのような戦術にしても合うのではないでしょうか。
 高校サッカー部時代に唯一買ったナショナルチームのユニフォームがオランダだったくらいにはオランダが好きなのですが、今回、日本代表のユニフォームを買うかもしれません。なにせ奇跡のようなネームがあるからです。先述の伊東純也選手。背ネームの表記は ” J. ITO ” 。千載一遇です。

2022.3.31 《グランプリ》というムーブメント :H1法話グランプリについて




 ミーハーな僕なので、早速U-nextのお試し期間を利用して「ドライブ・マイ・カー」を観ました。初見での印象は、作品構成の重層性が「地獄の黙示録」以来のピカイチな感じが漂っており、これは一回観ただけでは分からないなという後味でした。個人的などうでもよいことだけを記せば、慣れ親しんだ山陽自動車道・広島東IC付近の走行シーンは激アツでした。また、ANAとヒュンダイが協賛していることをエンドロールを待たずに見抜いてしまいました。

 と、僕がこの一段落を書くにあたり、不可欠な存在は何だったでしょうか。それは紛れもなく「アカデミー賞」です。この度の僕の鑑賞はそれ抜きには考えられません(本音)。「アメリカ映画の祭典」と呼ばれ、米国の映画業界人の投票によって各賞の受賞作品が決定します。本来、芸術であり表現である「映画」に順序をつけることはできません。時には善悪/優劣という価値観をも転倒させます。人によって受け取り方も違います。ではどうして、あえて「No.1」を決めるのでしょうか。――それは、アカデミー賞が映画業界全体を盛り上げようというムーブメントであるからです。と同時に、業界全体の危機感の裏返しでもあります。

 お笑いも、本来 No.1を決めることは困難です。「面白い」の基準は当然、人によって異なります。しかし、現に若手登竜門である「M-1グランプリ」は毎年大きな盛況を見せており、レジェンドクラスばかり登場する「THE MANZAI」を凌駕するほどです。M-1は2001年に島田紳助さんが始めたものですが、お笑い界に「グランプリ」を持ち込み、敗者復活戦を視聴者の投票にするなど、国民的なムーブメントに転じさせたことで、ヒルナンデス、あるいは直近ではラヴィットに象徴的なように、お笑い界/お笑い芸人の市民権(地位)は確たるものとなりつつある今日となっています。

 「グランプリ」と言えば、昨年10月30日、奈良市で「もう一度あいたいお坊さんを選ぶ」H1グランプリが開催されました。審査員長は釈徹宗さんです。8宗派の僧侶が一堂に会し、それぞれの「法話」を披露します。当然、法話に序列はつけられません。そもそも、浄土真宗本願寺派でいえば、物事を分別し、他人と比較せずにはいられない私自身を問うことが多く、優劣をつけること自体が必ずしも適合的ではありません。
 しかし、自坊に届く『宗報』やメディアで紹介される各種調査からは、業界の未来を憂う声が聞こえてきます。「聞思して遅慮することなかれ」と示されるように「聴聞」は念仏者生活の要なわけですが、その第一の場である「法座」が全体として縮小傾向にあるならば、その習慣が失われつつあることを意味し、それはそのまま聴聞の場である広い本堂の存在意義にも関わります。おそらく釈氏は、グランプリというムーブメントにこの「危機」の活路を見出し、審査員長の任を承けたのではないかと思います。キャッチコピーも、熟慮の末に「もう一度あいたい」が選ばれたことと想像されます。
 このような観点からH1グランプリに興味を持った私は、昨年10月30日、奈良に向かいました。しかし、当日券は売り切れていました。これにはさすがにふてくされました。わざわざ奈良に行き、ビジネスホテルの自室からオンラインの研究会に参加し、帰りました。悔しかったので、帰り際に興福寺国宝館と奈良国立博物館を訪れ、旅に意味を付与しました。

2022.3.2 ロシアの侵略と、宗教者の向き合い方

 まず、私はロシアの侵略には反対です。そして戦争にも反対です。プーチン大統領のヴィジョンがどのようなものであったとしても(それを誰も知りはしませんが)、今のウクライナへの侵略に理解を示すことはできません。

 恥ずかしながら抱えている原稿で手一杯でして、こちらで一言、紹介だけしようと思います。ロシアによるウクライナの侵攻を受けて、宗教者(宗教教団)の対応はそれぞれです。
 ローマ教皇であるフランシスコ教皇は、ロシアがウクライナに侵攻したその時から、Twitterの個人アカウントで具体的な発信をしておりました。2000万人近いフォロワーを抱え、そもそも世界の注目を集める中での発言です。
 昨日、東本願寺は「ロシア連邦のウクライナ侵攻に関する声明」を発表しました。こちらは宗務総長の名こそありますが、教団としての発信です。
 この両者だけでも、発信の主体、メッセージの具体性、内容、頻度、即時性など、大きく異なります。もちろん、良し悪しではなく、タイプとして、です。違いはありますが、「平和」というものが、宗教者の実現すべき大きな目標であることは間違いないと思っています。

 もう少し付け加えると、今後はフランシスコ教皇のようなあり方が求められてくるのかなと考えています。それはつまり、自分がどうあるべきかを突きつけられている気がします。個人主義の時代、SNSの時代と言われる所以です。「教団として」よりも、「教団に属する個人として」の認識、判断、見解、行動、言葉、です。どちらが良いのかという良し悪しの問題ではなく、事実として、現状、欧米は早く、その傾向が来ているのかなと感じています。



2022.2.13 スクール・ナーランダ vol.6 山口

 2月12日(土)13日(日)と、山口別院で「現代版寺子屋 スクール・ナーランダ」が開催されました。これから社会に出ようとする10~20代の若者が、対話や体験を通して多様な智慧や人と出会うことを目的とした、浄土真宗本願寺派による企画です。本来は現地に集うイベントでしたが、急遽オンライン開催として実施されました。現地開催だと参加は厳しいだろうと諦めていたので、オンライン開催の恩恵にあずかることができました。
 両日ともYouTubeライブののちZoomでのディスカッションという流れでしたが、大変楽しく学ばせていただきました! 正直、とても感動しました。自分は札幌の自宅でパソコンをつけて観てるだけだったのですが、司会進行、マイクといった現場での運営面、そして映像、カメラワーク、音声といった配信面、いずれもスムーズで、まるでテレビ局のようで感動しました。
 講義に関しても、船瀬さん、河野さん含めた8名の先生方は、分野が多岐にわたっていてとても良かったなと思いました。それでいて軸はありました。テーマは「不易と流行ー変わりゆく世界で変わらないために変わる私たち」。人間の身体も、60兆個の細胞が常に変わり続けながら、同窓会で会うと「全然変わってない!」と言われる不思議です。
 それぞれの講義の分野は違いましたが、先生方はお寺開催とのことで仏教の「小欲知足」を察知してか「環境問題」が通奏低音として効いていた気がします。”Think globally, act locally” ですね。
 講義後のディスカッションもとても楽しい時間でした。グループに分かれ、テーマを決めて議論しながら、途中で先生方に直接質問できる機会もありました。グループトーク終了は「惜しまれつつ」でした。本願寺新報さんもいらっしゃっていたようで、後日記事になるかもしれません。僕も載るかもしれませんね? そちらも楽しみです。



2022.2.8 札幌の記録的大雪



 例年であれば札幌雪まつりに賑わっていた2月上旬ですが、6日(日)には雪が降りまくりました。札幌管区気象台によりますと札幌市中央区の24時間降雪量が観測史上最多の60センチを記録、積雪も平年の約2倍とのことです。JR北海道も7日は全休、8日の午後8時前にようやく一部で運転再開されました。写真は6日の夜撮影した、大学に行く途中にある(株)ムトウさんの営業車の駐車場です。24時間どころではない週末の全雪です。7日(月)の出勤が慮られます…。

2022.1.19 インド勉強会 & 幻の新年会

 本日はインド勉強会でした。テーマは「仏教以前の思想~バラモン教を中心に~」です。珍しくパワーポイントという新鮮味もありました。とても面白かったです!
 勉強会後は新年会を予定していましたが、宇部小野田地区にも忍び寄ってきている某ウィルスの影を考慮して延期することに。父が準備していた大分・臼杵の鮮魚たち(鰈、鯵、コウイカ、カマガリ)は、伊東家で食べることにしました。どれも美味しいお魚でした。
 今日は水曜日です。もはや夜9時からテレビを点けるしかありません。BS朝日「魚が食べたい!~地魚さがして3000港~」にくぎづけです。良い番組です。



2022.1.13 御正忌報恩講(with お餅)

 1月13日~16日まで御正忌報恩講がお勤めされました。私としては4年ぶりの出勤でした。昨年と一昨年は1月末締切の原稿を抱え、3年前は修士論文発表会と重なっていました。午前中のみのお勤めでしたが、出勤できてよかったです。
 1月12日の札幌からの帰省は大雪の影響で混迷を極めていました。JR、都市高速、市内交通網がマヒし、空港からも欠航が相次ぐ中、無事に(?)帰って来れました。
 写真は御正忌伝統のお餅タワーです。蓮光寺では例年12棟作ってお飾りします。後世に伝えたい冬の風物詩です。


2022.1.1 新年のご挨拶(with お餅)


 あけましておめでとうございます! 今年もどうぞよろしくお願いいたします。
 年末年始といえば「もちつき」ですね。蓮光寺ではお正月用(1月1日)と御正忌用(1月13日~16日)に、短い間に2回もちつきをします。それぞれ鏡餅とお飾りのお餅と、違うお餅になります。
 もちはおいしいですね。我が家では砂糖醤油、きな粉が双璧で、年末年始はお雑煮とぜんざいが加わります。砂糖醤油には、たれタイプとつゆタイプがあります。きな粉は黄色きな粉が一般的のようですが、我が家は母親の影響で青きな粉です。弟はきな粉の色で会話が通じない経験があったようです。

2021.12.31 除夜の鐘



 大晦日に、蓮光寺では23:45から除夜の鐘を撞きます。基本的には一人一回撞くわけですが、その際に打数を明記したカードをお渡ししています。ある方からは昨年に続いて〈50打目〉という嬉しいご報告もいただきました。裏面の言葉は毎年変えています。どのシーンかお分かりでしょうか? 本堂ではぜんざいをお振舞いしています。鐘を撞かれた方はほとんど、そのまま本堂にお上がりになり、ぜんざいを片手に静かな新年の幕開けを過ごされています。

2021.12.28 今年の研究に一区切り

 本日締め切りの論文を何とか提出することができました。もちろん、まだ審査が通ったわけではないので、仕切り直しの可能性も十二分にあります(笑)ですがひと段落です。前回の論文より時間的余裕がなく、特に12月は不覚にも追い込まれていました。個人的に追い込まれるのは嫌いなタイプなので、単純に「不覚」です。
 夜はここ数ヵ月固定費だけを払っていたNHKオンデマンドより、気になっていた少し重たい作品「事件の涙―京アニ放火事件」を観ました。凄惨な事件でした。ご遺族の方の、損傷激しい遺体と向き合っていればという後悔、向き合っていなければという後悔。
 犯人の動機を知りたい、事件のすべてを知りたい――もう関わりたくない、何も思い出したくない――。我が子の遺骨を手元に置いています――我が子を思い出すことがあの事件を思い出すことになるので、遺品、思い出の品、仕事中の作品、すべて処分しました――。
 想像を絶します。言葉が見つかりません。



2021.12.23  論文の電子化

 早いもので、9月号の学術誌に掲載された拙稿「下中弥三郎における生命主義教育論」がネット上にアップされていました。いつでも、どこでも、誰でも、読めてしまうのがこのご時世です。
 蓮光寺時報「わたすげ」200号記念号に直撃取材されてしまい、私がどこで何をしているか、多くの方に知れ渡ってしまいました。なので、いっそのこと論文の内容まで明かすことに!
 ここがスタートラインと受け止めて、これからも研究に精進します。


2021.12.21 論文ひと段落


 12月末締め切りの論文が、後輩の修士論文提出のタイミングと同時に(狙ったかのように)ひと段落しましたので、同じ研究室のメンバーで修論お疲れ様会をしてきました。
 この度の論文は11月末に大きく構成を変えるというトラブルもあり、提出&審査に耐えうるものかまだ分かりませんが、今月末までは頑張ってみようと思っています。
 今の修士2年生は、修士2年間をコロナとともに過ごした世代です。研究に支障がなかったわけがないと思います。それでも、きちんと提出までこぎ着けて感心します。
 肝心のしめパフェは、今回は Dip&Merry に行ってきました。普段は苺のスイーツを率先して選ぶことは少ないのですが、これはもう決めていました。

2021.10.16  どういうチームにしていくか(カープの場合)

 一昨日、広島東洋カープの6名の投手に戦力外通告が言い渡されました。この中に「鈴木寛人」の名前が入っており、驚きました。鈴木投手は霞ヶ浦高校(茨城)出身で、2019年ドラフトで3位指名された素材型投手です。僕はこの戦力外という方針を重く受け止めました。以下、雑感です。


 鈴木投手はクセがあるわけではない素材型投手でした。高校時代は最速150㎞/hも、最近は全く出ず、登板さえしていません。球速が急に落ちた選手は過去にも何人か居た気がします。高卒2年目のドラ3の投手を育成契約さえしなかったのは「ウチではもう無理です」と言ってるように聞こえ、率直に、今後どういうチームにしていこうと考えているのか気に掛かります。
 奇遇にも今年の投手指名が大社即戦力ばかりで、もしや舵を切ったのかとさえ勘繰ってしまいますが、しかしそんなことは無いことを願うしかありません。なぜなら日本の頂点たるプロ野球球団がウチでは成長できませんと言ってるようなもので、それは金満でないことをむしろ売りにし、地域密着と育成で生きてきた/これからもそう生きるであろうカープがすることを良い選択肢とは思えないからです。確かに昨年までの森下、栗林は大成功ですが、本来的には「マエケンを生むチーム」に回帰してほしいと思っています。
 その点、(発言ばかりが取り上げられ独り歩きしている状況こそありますが)メジャーを視野に入れる潜在性No.1の達孝太を、「その年のNo.1を獲る」と掲げる方針として指名する日ハムは、何よりダルビッシュ大谷という実績がある我がチームでメジャーまで育ててやろうという気概とビジョンがあるよなぁと、懐深さが身に沁みました。

2021.10.10 今週の北大ニュース × 3




 今週はいたるところで北大関連のニュースを見ました。
 まずは北大特任教授リスト・ベンジャミン氏(53)のノーベル化学賞受賞です。おめでとうございます! 不思議なもので、報道されるのはノーベル物理学賞のプリンストン大学上級研究員の眞鍋淑郎さん(90)の方が多いような… 日本のアカデミズム的には、若くしてグローバルな競争の中で受賞を遂げたベンジャミンさん&北大がもっと話題になる方が嬉しかったり? 相撲の世界もそうですが、毎度独特な「日本人」観です(笑)もちろん、お二方ともおめでとうございます!
 お次は学生三大駅伝の一つ、出雲駅伝に、北大陸上部が史上初出場です!こちらもおめでとうございます! 早稲田東洋駒澤東海などと同じ舞台に立つ… 感動の瞬間です。優勝は東京国際大学。驚いたのはあの戦力の揃った駒澤が5位であったこと。前評判に沿うような、番狂わせの少ない競技と思っていましたが、やはり難しいのですね。駒澤は田澤主将以外は全員2年生以下という編成で、全員個人的に注目していた山野力選手(3年・宇部鴻城高)は走りませんでした。箱根に期待です! 
 最後は北大のトイレに関するニュースです。食堂内にある男子トイレの改修工事を施設整備課の若手職員さんが設計したところ、いざ終わってみると通路から丸見えだったという問題です。笑ってしまったニュースですが、むしろ世の中にあるトイレ全てが基本は中が見えないように設計してあったのかと気づき、驚きました。見えなかったことばかりのこの世界です。「世界は誰かの仕事でできている。」(缶コーヒー・ジョージアのCM)

2021.10.02 親知らず抜歯の一日

 小学生あるあるの、「人生で3つだけ願い事が叶うなら何を願うか」という妄想で、僕はそのうち一つを「親知らずが生えないこと」と願っていました。しかし、生えてきました。
 右上の親知らずを抜歯しました。以下に記す体験記は、そんな抜歯が気になる方にありのままをお伝えするルポルタージュ。留意点として、僕の場合、痛みや生える方向性の問題ではなく、奥の方が虫歯ゆえの抜歯。なので抜きやすいタイプと思います。
 予約は12時にとり、終わったのは12時30分過ぎ。抜歯自体は驚くほどあっけなくスムーズでした。普段とは違う筋骨隆々の先生に挨拶されて身構えましたが、麻酔をし、体感10分程度待って、いざ抜歯。ペンチみたいなもの(?)で歯を引っ張られてる感覚で、2回ほど力を入れて引っ張られた印象です。痛くはないです。次にゴツいペンチみたいなものに替えて、もう一回強く引っ張られました。痛くはないです。これで抜歯が終わったそうです。「え?!」と言ってしまいました。その後、ガーゼなり消毒なりの処置をしていただいて終わりました。最大のダメージは抜いた歯を見せてもらった時。かつての記憶の乳歯とは違い、血が付いたとても大きな歯で、ダメージを受けました。お持ち帰りの提案も拒否してしまいました… 気をつけることは、激しい運動、長時間の入浴、飲酒、辛いものと熱いものを避ける、という一般的な注意程度です。次の予約は3日後。口の中に血は流れていますが、止血用のガーゼと化膿止め、痛み止めをもらって終わりでした。


 安堵から放心状態が続きましたが、特に何をする気も起きないので、口の中の血の味を誤魔化すべく、心安らぐ映像を見ることにしました。NHKオンデマンドをサーフィン中、目に留まったのは「日本百名山 燕岳・大天井岳」。かつて登ったという懐かしさでごまかす作戦です。ですが、血がずっと出ているようです。流れるほどではないので大丈夫だと思います。口の中が気になってあまり楽しめませんでした。残念…
 15時20分頃、麻酔が切れたのか、痛むようになりました。出血はあるものの減ってきたのか慣れてきたのか、痛みの方が気になり始めました。痛みを感じるフェーズへ。特に大きなことはなく、徐々に快方に向かっています。


 夕食はお粥にして、細々と食事。食後は札幌駅のJINSでブルーライトカットの眼鏡を購入。本屋に寄って帰宅後は再度のNHKオンデマンドより「SONGS Bank Band」。大泉洋さんめちゃめちゃ面白いです。ap Bank fesでの桑田佳祐さん、矢沢永吉さん、小田和正さんなどとの共演は存在だけでも尊いのに、「リハーサルは結構します」と当たり前のように言う桜井さん。プロ意識に感動しました。かっこよさを、血の味がする口の中で嚙みしめました。
 睡眠も一切問題なし。一つ、普段との違いを実感したのは起床の時、目覚めと同時に血の味を感じ、洗面台で血を吐く、気分はさながら沖田総司でした。

2021.9.27 聞熏会 ~第3回~

 お悟り(ブッダガヤ)から初転法輪(ベナレス郊外・サールナート)に至るまでの歩みを丁寧に追いました。仏伝における、悟りの後の釈尊の「躊躇」の意味、初めての説法まで遙か300キロを歩いた意味、そして初転法輪の5人の説法理解にスピードの違いがあることの意味について学びました。


2021.9.20 「プロフィール」ページ更新(計画)

 「Junshinの部屋」において「プロフィール」のページが若干貧弱という自覚があり、悩みの種でしたので、写真を一枚(小さく)貼りました。いつの日か全面更新。

2021.9.19 観無量寿経の「是旃陀羅(ぜせんだら)」


 昨日の京都新聞の記事です。まだ、私としては全体像すら掴めていない観経ですが、その文言「是旃陀羅」について、「真宗大谷派が改善を誓う決議を全会一致で」行なったそうです。
 とても難しい問題です。公文書改竄など、政治における文書主義さえ軽んじられる今日において、「言質(=経典)至上主義」とでも言える毅然とした態度が好きだった私ですが、それはつまり、常に過去と向き合い続けなければならないということです。
 このような問題に直面することは時間の問題だったでしょうし、性差、身体差など、これからも出てくると思います。おそらく、良いか悪いかは別として、今後は「向き合う」以上の「解決策」が求められるはずです。何をどこまで提示できるのか、すべきなのか。

2021.9.18 蓮光寺パンフレットの裏話

 ここだけの話、この度の蓮光寺パンフレットの黒幕は僕ですね…(2回目)こちらも、何度も試行錯誤しただけはあって、思い入れのある作品になりました。もちろん、ここからも増版の都度改良していく心持ちです。
 内容はトップページに記した通りですが、積極的なこだわりが2つあります。1つ目は、それぞれの項目を説明する短い文章。無機的な記述ではなく、私たちが大切にしていること、そして教えまで暗に伝わることを願って、そのように練った文章を載せました。2つ目はなんと、お墓も納骨堂も一言も出てこない!ことです。編集長と話して、やっぱり今生きている私たちが中心となるお寺、お寺の本質はそこだよね、そうありたいよねと意気投合しました。しかしさすがに違和感ありますか?(笑)いえいえ、かくありたいという意志でもあります。
 このパンフレットは、想定としては、紅葉シーズンなどにふと蓮光寺を訪れた、そういう方に差し上げることを考えて作りました。この試みによってお寺のことを一人にでも知ってもらえたら御の字です。以上、蓮光寺出版事業・第2弾の裏話(?)でした。



2021.8.28 とうきび

 「とうきび」とはトウモロコシのことです。コープに行っても「とうきび」として売っています。こちらは一本80円。まとめ買いによくある「一本当たり」ではないので、圧倒的に買いやすいです。
 「バブルリング」と並ぶ僕の特技「とうきびを綺麗に食べること」も、一本をそのままを食べた際に綺麗さが際立ちます。今日の朝食は「とうきび一本」と「おそいぞ武蔵」(どら焼き)でした。大満足です。


2021.8.27 お経本プロジェクト2021


 ここだけの話、蓮光寺お経本プロジェクトの黒幕は僕ですね…しかしながら、個人的には悪くない企画かなと思っています。
 ルターの宗教改革にはグーテンベルクの活版印刷術が大きく影響しました。「九十五箇条の論題」は大量に印刷、頒布されました。もちろん、蓮如上人を「中興の祖」たらしめた一つは「お名号の執筆・配布」です。
 教えの伝播には「出版」が大きく関わっていますね。このたびの2種類のお経本も、お念仏の伝道に少しでも寄与しますように!

2021.7.30 御文章

 お勤めであれば必ずと言ってよいほど最後に拝読する「御文章」。蓮如上人のお手紙です。皆さまはどのような機会にどのような御文章を拝読されますか? 私は基本的には専ら「白骨章」です。もちろん例外はありまして、弟(一至)のように祝賀ムードの元旦会にあってもなお世の無常に想いを致すほど覚悟が決まっているわけではありませんが、お盆、月参り、法事、七日参りなど、御門徒さんと共に、今ここに生きる「私自身」を仏智に仰ぐときには、基本的には「白骨章」を拝読します。
 この理由は、勤行において「御文章」と併せられることの多い「正信念仏偈」とも関連します。正信偈は、あくまで「顕浄土真実」に眼目を置いたものであり、その教義の伝播に触れる性質上固有名詞が多く見られ、何より私たちの経験知で把握できない「浄土」について説かれています。私自身の不徳の致すところですが、これは理解・実感するのは容易ではないと考えます。そのため御文章では、浄土そのものを説く章ではなく、浄土往生こそ私たち本来の喫緊の問題であると切迫感を以て伝えてくださる白骨章を拝読しています。生と死の問題を自分のこととして引き受けること、仏縁におけるその機会の可能性を最大化することを念頭に置いています。
 さすがは室町時代からほとんど内容を変えず継承されてきた「御文章」、この間、様々な形のものが当代のご門主さまの名前で発行されています。これまで長く使ってきた蓮光寺の御文章も、幾度も読むうち、新たな発見がありました。北海道を見つけました。



2021.7.10 思想・信条の自由、表現の自由の問題



 7月8日午前、名古屋市中区・市民ギャラリー栄で開催されていた「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」(7/6~11まで)が、脅迫によって脅かされ、河村市長が臨時休館=中止と決断しました。 
 「脅迫」は完全に威力業務妨害であり、どれほど企画展のコンセプトが気に入らずとも、テロリズムとも言える手段を取ってはいけません。第一の問題点はここです。言葉や法ではなく、暴力に訴えて相手を屈服させたわけです。
 同企画展では、慰安婦を象徴する少女像や昭和天皇の肖像を燃やすシーンを含む映像作品などがあったそうです(リンク①)。確かに、例えば私より何倍も国家の物語に依拠してきた人、天皇を支えに生きられた方もいるわけでして、この展示に嫌悪感を抱く人もいるはずです。私が大切にしているものが展示の対象となっていれば、私もそう感じると思います。しかし、争われるべき争点は憲法第21条第1項「集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する」なはずです。展示された作品の正当性、作者の意図と観覧者の受け取りの齟齬の問題、表現の対象が「自国」に向くという問題が、後々、争われるべきです。
 第二の問題点は、市民のよりよい生活を守るべき行政の側、つまり河村たかし市長の判断です。河村市長本人の思想信条とは別に、市民の表現の自由を守る立場として、警察を総動員してでもこの企画展を継続させるべきだった、とまで言っていいと思っています。
 芸術が政治的問題、思想的問題を扱うのは歴史を見ても当然です(ダダイズムに象徴)。それが人間を豊かにするとの想いで表現の自由は認められているわけで、この観点と、例えば人間が傷つく「差別問題」などとのせめぎ合い/擦り合わせが、井戸端会議レベルから司法レベルまでで議論されるべきなのです。
 思想・信条の自由(憲法第19条)、表現の自由が暴力に屈したことは、一昨年のあいちトリエンナーレ展に限らず、竹田恒泰氏の講演会でもありました(→リンク②)。現状、”自らの思想信条に相容れないものは、暴力行為に訴えれば中止に追い込める” とする成功体験をいくつも提供しており、それが既定路線となりかけています。思想信条の是非、その表明の場所・公私の是非は別に論じられる問題で、それらと暴力による屈服とは別次元の話です。
 これらは決して対岸の火事ではありません。宗教者としての私たちのあらゆる活動の目的は「お念仏の布教伝道」に集約されますが、それは「思想・信条」の様々な形での「表現」に他なりません。多種多様な活動が尊重されるためにも「表現の自由」は不可欠です。もちろん杞憂であるに越したことはないですが、我が事としてこの問題の行く末を案じている次第です。

2021.7.3 開催まであと20日という噂



 米メディア関係者は、東京五輪を取材する海外記者の行動制限について、連名で抗議文書を記しました(リンク①)。当然だと思います。
 ロス五輪(1984年)以降「商業五輪」と揶揄されるように、大金が動くため多くの利権が発生します。スポーツ大会は往々にして招致の段階から金銭授受疑惑が発生しています。その中でどう五輪憲章に則った「アスリートファースト」が全うされるか、多様な報道(=権力の監視)が不可欠です。もちろん、競技結果に限らず、選手の姿、開催地の様子など、多くのことを取材する必要があり、報道の自由は世界最大のスポーツの祭典には不可欠です。
 つまり、報道の自由が担保できないほどの危機的状況というのは、そもそも五輪を開催すべきでない危機的状況ということです。開催20日前にして感染拡大が続く東京で、一極集中開催にこだわるとそう言わざるを得ません。
 4年に一度の欧州サッカー大会・EURO2020は、現在欧州10カ国で分散開催されており、例えばオランダはグループステージ3試合をすべて自国開催と、国境移動が配慮されています。それでも、大会関連の感染拡大のニュースが連日報道される状況です(リンク②)。況んや、TOKYO2020をや。何が起こるのか、想像だにできません。
 では、なぜ日本は強行開催にこだわるのでしょうか。イギリスの公共放送BBCが、非常に卓越した解説をまとめています(リンク③)。さすがは公共放送です。一見の価値はあります。



 結論を申しますと、やはり個人的には「安心安全のお盆」が最優先ですので、五輪は二の次です。それ以外にも、カープの森下選手と栗林選手が日本代表に選ばれまして、しかし来年のリーグ制覇のためには彼ら二人の力はどうしても必要です。今年の酷使は是が非でも避けねばなりません。少しでも休ませることが肝心です。
 ということで、【少なくとも7月23日からの開催は見送る】ことこそ、合理的、客観的、科学的、理性的な判断だろうと考えます。

2021.6.30 スクール・ナーランダのプレイベント

恥ずかしながら「スクール・ナーランダ」というイベントを初めて知った私ですが、そのプレイベントが山口別院より、YouTube のライブ配信という形で開催されました。
 小川先生は ”思弁” ではなく ”実践”としての 「哲学」であることを強調されましたが、決してそれは言語化を避けた妥協ではなく、むしろ「ロゴスに徹底的にこだわる」という哲学の原則も説明されたところに、”哲学者”としての矜持を感じました。「言語化なしには思考できない」、肝に銘じます。
 大來先生は原始仏教=お釈迦さまの仏教と題して、四諦八正道、そして小欲知足の教えを、ご自身の経験に拠りながらお話くださいました。
 「自分を変えれば/見方を変えれば、世界は変わる」。他には「世界は変えようとすれば変わる」もあります。ゼネスト、60年安保、べ平連、全共闘、パリ五月革命。列挙すると重々しい感じもありますが、今日の#Metoo、#Black Lives Matter もこちらでしょうか。双方含め、「善く生きる」ことについてこれからも考えていきたいと思います。


2021.6.17 蓮光寺産「佐藤錦」への道

 ついに、待望であったさくらんぼの種が芽吹きました。昨年6月に山形出身の大学同期からいただいた「特撰・佐藤錦」の種です。さくらんぼは発芽率が極めて低いと知り、半ば諦めていましたが、(ゆえに野ざらしと言っても過言ではない状態でしたが)、一冬越えて一年越しに芽を出してくれました。
 しかし収穫まではまだまだ長い道のりです。そもそも、生産量のランキングで山形、山梨、北海道、秋田と続く北日本の果実が宇部市で美味しく実るのか、疑いは晴れませんが、気長に生命の成長を見守っていきたいと思います。  



2021.6.14 伊東建設による「ウッドデッキ」竣工


 第二駐車場の「蓮光寺弓道場」(総工費2万円)に続く伊東建設の第2弾「ウッドデッキ」が完成しました。5月27日の着工より2週間、総工費ペンキ代のみです。木材は父親がどこからか無料で持って帰ってきました。今の季節、木漏れ日とそよぐ風が心地よいです。ちなみに僕は何もやっていません。恩恵だけ享受させてもらっています。いえいえ、なにしろ別件がありました。蓮光寺出版社としての経典編纂事業です。こちらは後日お伝えさせていただきます。

2021.6.11 卵ご飯食べ放題

 昨日、卵ご飯食べ放題で名高い、「徳地とりたまの里」に行ってきました。ご飯、卵、漬け物が食べ放題とのことで、甘く見ていましたが、洗礼を浴びました。生卵はたくさん食べられません。記録3個です。
 徳地という防府・徳山・山口の同一円の中心を成すような険しい立地がやや難ですが、だからこその味です。必見ならぬ必味です。


2021.6.1 ウィシュマさんを偲ぶ会@築地本願寺

 名古屋入管収容中に体調不良を訴えるも聞き入れられず、今年3月に亡くなられたスリランカ人女性ウィシュマさん。5月29日、ウィシュマさんを偲ぶ会が築地本願寺で行われ、献花には500人の方が参列されました。入管を管轄する上川法相、佐々木入管庁長官は不参加で、電報等もなかったそうです。ご遺族は収容中のウィシュマさんの映像の開示を求めていますが、上川法相は「ご本人の名誉・尊厳や保安上の理由」などから開示を拒んでいます。
 スリランカは仏教国です。同じく仏教を支えにする築地本願寺にて執り行われたと知り、ハッとさせられました。政治から独立してこその宗教です。国家という枠組みをも超越します。入管法改正案は取り下げられましたが(5/18)、未だ問題点が多い入管法。外国籍の人材を労働力として求める一方で人権は擁護しない、そのようなことがあってはならないと考えます。

 (写真はウィシュマさんの問題を追っておられた東京新聞・望月衣塑子記者のTwitterより)




2021.5.31 レポート提出!


 昨年から受講している勧学寮真宗講座でレポート中間課題が出されました。5月末を締め切りに、3つの課題をそれぞれ2,400字程度でまとめます。大学院に進学すると書き物は専ら自身の研究関連となるので、課題の定められたレポートは久しぶりです。
 正直、ここ半月の悩みの種で、かなり苦労しましたが、一方でかなりの勉強にもなりました。それでも見せられる内容ではないので、左の写真では読めないように画質を落としました。安心です。

2021.5.13 コロナワクチン、高齢者から打つか、若者から打つか

 日本各地でコロナワクチンの接種が始まりました。全国民への一刻も早いワクチン接種が望まれます。言うまでもなく大切なのは「順番」ではなく接種の「総数」ですが、一億人が同時に打つことは困難であるため、接種の優先順位という問題が発生します。厚生労働省は昨年9月25日の分科会で、①医療従事者及び②高齢者・基礎疾患患者を優先することを決定しました。医療従事者への優先は暗黙の一致としても、どの年齢層から打ち始めるか、議論が分かれるところです。
 高齢者を優先するのは、高齢者が重症化のリスクが高いからです。重症患者は医療リソース(人、物資)を大きく割くことになります。重症患者のクラスターとなると、特に地方では一気に医療崩壊となります。他方、若者は移動が多いため、感染リスクは高齢者よりも遙かに高いわけですが、感染後も軽傷あるいはホテル療養で済む確率が高いため接種の優先順位は下がる、というわけです。個人的には早くワクチン接種をしたいとは思いつつも、国家単位で考えれば若者への優先接種の積極的理由は現状見当たらないかな、と納得してはいます。
 このように、ワクチンの接種順序という問題は極めて「政治的」な問題です。国民の命が懸かっている状況で、一方が優先され、他方は後塵に甘んじなければなりません。それが「政治的判断」というものです。「我々は道徳堅固でトラファルガーに負ける将軍を持つよりも、卑劣でもトラファルガーに勝つネルソンを持つ方が幸福である」(英国のことわざ)。政治家の人格や政策遂行のプロセスも、全体としてのより良い状況に先んじるものではありません。「政治は結果」とは、国民の命が危機に瀕したときに最も重みを持つ根本原則です。もちろん全国民への接種終了までの短いひと時ですので、私は理解した上で我慢することにします。


 さて、「結果」たる、日本のワクチン接種率の低さです。人口100人当たりの接種回数は3.7回、これは世界第119位です(日経新聞5/11)。5月5日の米国の大手紙ワシントン・ポストに「なぜ日本のワクチン接種はひどく失敗しているのか」と題する社説が掲載されました。そこには「1.6%という日本の接種率は、失敗国家であるミャンマーと同等です」と書かれています。失敗の原因は、菅首相率いる自民党が途中まで国内生産ワクチンに賭けており、ゆえに海外製のワクチン調達レースに途中参加となったため、だそうです。「プランB」が存在しない、過去にもそのような日本の失敗話はいくつかあった気がします。他にも日本経済に停滞するデフレの解説、また茶番劇 farceと、聖火リレーも紹介されています。残念ながら、忖度しない記者が書けばこうなってしまうかなと現状を受け止める今日この頃です。
(5月5日札幌にて東京五輪マラソンテスト大会
  →橋本会長「大会がより安全、安心と立証できた」
 →5月6日札幌にまん延防止適用決定、飲食店短縮営業、罰則あり)

2021.5.1 グルメ情報誌 ”poroco” シリーズ

 皆さんはグルメ情報をどこで収集しますか? 日常生活、職場関係、観光... 私たちの生活を彩る「食」ですが、よく目にする「Hot Pepper」「食べログ」といったプラットフォーム上では、どうしても評点、ランキングといった「数字」と無縁ではいられません。せめて心安らぐ食事くらい数字から解放されたいというそこのあなた! 情報誌 ”poroco” の臨時増刊号シリーズ、オススメです(対象地域は札幌界隈のみという痛恨)。
 実際に記者が足を運び、写真とともに五感の味わいを綴った同シリーズはパラパラと見ているだけで夢が広がります。特に最新号の「パン」号は各店の焼き上がり時間まで記してあるという取材の徹底ぶり。同誌のキャッチコピーによると「札幌女子のため」の情報らしく、この点やや傷つきますが、このような土地に根差した情報媒体は街の豊かさを象徴するように思います。道外の方にとっても、札幌観光時の頼れる相棒になること間違いなしです。




【2021年4月発売】
【2021年2月発売】
【2020年11月発売】

2021.4.25 満開のツツジ

 駐車場横のツツジが満開を迎えています。先日、御門徒さんに、「うちのツツジは肥料をあげてないからか、蓮光寺さんほどたくさん咲きません(笑)」と言われました。あの、実は、うちも肥料あげてません… 自然に… とは言うものの、今年はたくさん咲くツツジの「表年」なのは確かです。どうぞ、蓮光寺にお立ち寄りの際にはご覧ください。


2021.4.24 「広島仏教学院オンライン仏教・真宗入門講座」のお知らせ


 広島仏教学院がオンライン講座を始めています。私も密かに受講していましたが、始まって2週間が経ち、ぜひみなさまに紹介したいと思えたので、ここに記しておきます。
 16名の豪華な講師陣の顔ぶれもさることながら、通年計60講義で【10,000円】という良心的な価格設定にも驚きました。普段なかなか学ぶ機会のない分野です。この機にぜひご一緒に学ばせていただきましょう!

2021.4.17 ドライブ with タピオカ

 今日は天気が良かったためドライブに出掛けました。愛しの小野田サンパーク経由、焼野海岸観光プランです。旅のお供はこちら、遅ればせながら人生で初、タピオカ専門店で購入したタピオカミルクティーです。しかし肝心の注文時に物怖じし、甘さを「控え目」にしてしまいました。
 サイズはMにしましたが、それでも充分でした。次はタピオカ杏仁ミルクティーですね。もう決めています。


2021.4.16 鬼滅の筍~無限収穫編~


 果たして鬼が筍で滅することは無かろうと思いますが、伊東家は総員、心穏やかではありません。平常心が滅しています。「適量」を望んでいるのです。昨年が大豊作であったため、今年は「裏年」と聞いていましたが、期待とは全く違います。混乱と焦りと若干の怒りが交錯する、魔女修行に飛び立ったキキの「何よあの天気予報は!」状態です。
 御覧の通り無限に収穫できるため、どうぞお譲りいたします(住職談)。可食部が小さいことが難ですが、季節感を存分に味わえる春の味覚、醍醐味です。

2021.3.31 今世紀最注目の判決@札幌

 3月17日、札幌地裁で「同性同士が結婚できないことは違憲である」と、現行の民法および戸籍法が憲法第14条(法の下の平等)に違反するとする画期的な判決が下されました。同性カップルによる集団訴訟は全国5ヶ所で起こされていましたが、この判決が最初の判決であり、注目が集まっていました。
 親鸞聖人が革新的であった点に「肉食妻帯」があります。浄土真宗は布教伝道の基礎単位を「家族」に求めた最初期の仏教宗派です。ついに司法判断が下された、立教開宗以来の根幹であった「婚姻」の変化とどう向き合うのか、私たちの姿勢が問われてます。


2021.3.18 北大の部活動の制限について





 
 北大の部活動に対する大学からの制限が更新されたようです。公式発表によれば、5月上旬まで対外試合禁止、遠征禁止という厳しいものでした。これにより、春リーグはもちろん、インカレ予選まで断たれた部活も多いと思われます。さすがに不憫でなりません。
 問題は、北大のメインストリートをそのコースとする東京オリンピックのマラソンの前哨戦たる「札幌マラソンフェスティバル2021」が、予定通り5月5日に決行される見込みであることです。つまり、学生がコロナ感染拡大防止のために部活動を禁止される一方で、全国からランナーが集められて北大構内を走るというわけです。
 この状況を受け、有志の部活動による連名で、北大学務部に対して部活動制限の緩和を求める署名が集められています。私は賛同したため署名しましたが、以下に張ったリンクはそれへの署名をお願いするものではなく、あくまでこの案件を可視化することが目的です。北大の部活に育てられた一人として、部活生が置かれている苦しい現状が改善されることを望みます。

2021.3.17 「シン・エヴァンゲリオン劇場版」を観る


 先日、庵野秀明監督による最新作にして完結作、「シン・エヴァンゲリオン」を観てきました。94年生まれの僕にとって、90年代という喪失感と虚無感に覆われた時代、そして平成という「失われた時代」は肌で実感したものではなく、同様に「エヴァ」を同時代的に追いかけていたわけでもない、むしろ初心者中の初心者です。
 宇部を離れて意識し始めた庵野監督とその作品ですが、押しも押されもせぬ日本の、いや世界のトップランカーです。「シン・ウルトラマン」も楽しみに、徐々に庵野ワールドに足を踏み入れてみたいと思っています。

2021.3.16 後輩にもらった入浴剤

 3月は別れの季節です。4月から就職する教育思想ゼミの後輩(修士2年)から、お世話になったお礼にと、入浴剤をいただきました。そもそも見た目から怪しかったのですが、浴槽に入れてみて不安が的中しました。
 入浴前から交感神経が研ぎ澄まされます。目力が強くなります。風呂から上がった後は達成感がありました。もう一つ残っているので実家に持って帰りたいと思います。


2021.3.11 東日本大震災から10年

 今日で東日本大震災から10年が経ちました。学部時代からずっと北海道にいる僕にとって、東北は、所属していたソフトボール部の遠征、旅行、あるいは学会発表などで幾度も訪れた「近い」場所です。特に2014年2月にボランティア組織の一員として被災地に赴いたこと、2018年8月に石巻市立大川小学校跡地に行ったことはとても記憶に残っています。凄まじい揺れに巨大な津波、とてつもない自然のエネルギーを前に人間は無力かもしれませんが、頭に、目に、耳に、そして言葉に、記憶として残しておくことはできます。「忘れない」こと、「忘れない」ために何がしかをすること――。
 今日一日、東日本大震災から目を背けて過ごすことだけはやめようと思っていましたが、震災について何事かを語ることへの難しさを改めて感じました。現に、かつてそこでは人の生活が失われ、命が失われたという事実があります。以下の4枚の写真は僕が東北に足を運んだ際に撮ったものです。今日のこの「つぶやき」が、どこかの誰かの「忘れない」に繋がればと思います。
 そして福島第一原発事故の問題。これは自然災害でもありますが、それとは別の論点からも語られなければなりません。地方政治利権の問題、アカデミズム利権の問題、政治とメディアの問題、市場経済が引き受けられる枠組みを超えたリスクの問題。「自分は愚かかもしれない」という視点があれば原子力政策も変わっていたのではないでしょうか。悲しみを乗り越えた先の「被災地の復興」は予想できても「廃炉」はその姿を誰も想像できません。悔しくも、目を逸らしてはならない「3.11」の本丸はこちらかもしれません。





2021.3.10 今日の民主主義を考える―千葉県知事選(3月21日投票)を参考に



 森田健作知事の任期満了に伴い執行される千葉県知事選挙。候補者の一部が、その風貌、また公約からして「カオス状態」(東スポ)と形容される相を呈し、注目を集めています。政見放送を筆頭にメディア露出の多い選挙が、いわばハックされ、個人の自己顕示の場と化しています。むしろ、ネットでの「炎上」こそ、彼らの目的かもしれません。先駆けは2019年参院選時の立花孝志氏でしょうか。名を売り、自身の政見放送などを自らのYouTubeチャンネルで流して再生回数を稼ぎ、莫大な広告収入を得るというビジネスモデルを作りました。
 政治制度に目を向けるなら、日本の間接民主主義が、あまりにも「選挙」に寄りすぎていることに問題があるかもしれません。本来、政治との接点は「選挙」のみならず、市への意見投稿、地域のゴミ出しの話、政治に関する話をする、デモをする、政治に関して論文/エッセイを書くなど、身近なことから大きなことまで様々あるはずです。しかし日本では良く言われる「日常生活での政治へのタブー視」があるらしく、その反動からか「選挙」は全てのテレビ、ラジオ、新聞が取り上げる祝祭的イベントととして「当選政治家」を神格化します。やや穿って見れば、政治家さんの「選ばれたのだから何をしても良い」という発想にも接続しかねません。然るに、政治により身近な領域から関与し、選挙を日常の延長と位置づけ、選んで終わりとしない、そんな政治との関わり方がこれから必要なのではなかろうかと考えます。

2021.3.5 アカゲラ発見


 高校卒業時、英語科の先生から「追われるな追え!」という言葉を贈っていただいたにもかかわらず、最近は論文の修正に追われる日々です。修正は文章量自体が増えるわけではないため、進んでいるという手応えが得られず、個人的にはキツい作業です。
 今朝の通学途中、大学構内で、晴れ渡る空に木を叩く音が響いていました。音が近かったため探したところ、正体を突き止めることができました。しかしやはり動く被写体は難しいです。背景が空になると色も飛びます。こちらも日々研究です。

2021.2.2 スケートリンク化した大学構内

 現在夜9時を過ぎたところですが、北大構内は全てスケートリンクになっています。今シーズン最強のコンディションです。今日は最高気温6℃、最低気温-10℃、つまり気温上昇で解けた雪が一気に凍って一面の氷が完成します。
 ここ数年、個人的な趣味でスケートを練習しています。札幌・円山屋外スケート場の料金は一人130円で、先日も滑ってきました。日々奮闘中です。今なら羽生くん演技後のプーさんを拾う役なら、できる気がします。


2021.2.1 入澤崇龍谷大学学長による学長声明


 本日、ミャンマーで軍事クーデターが起こり、アウンサンスーチー氏や与党幹部らが軍に拘束されたという緊急ニュースが入ってきました。
 ミャンマーは南国の仏教国というイメージもありますが、軍と政権の衝突宗教対立、そしてロヒンギャ難民問題と、複雑な問題を抱えてもいます。経済的には東南アジア諸国に発展の遅れを取り、むしろ「アジア最後のフロンティア」として世界中からギラギラとした眼差しが向けられています。
 先日放送されたNHKスペシャル「戦慄の記憶 インパール」に、私は衝撃を受けました。援蒋ルート遮断を目論む日本の無謀さにばかり目が向かいますが、現場となったミャンマーの人々の暮らしが引き裂かれたことも忘れてはなりません。
 少しでも事態が改善し、民主化の道を歩む方向で解決されることを願っています。

2021.1.18 冷静に考えればそれほど驚かないニュース

 本日、宇部市でクラスター発生というニュースが流れてきました(中国新聞)。言うまでもなく扶老会病院さんは全く悪くありません。昨年、政府は旅行と食事の奨励キャンペーンを断行、つまりコロナ対策と経済政策の同時進行を貫きました。これは国民の経済的困窮による「命の問題」への対応も意図した政策で、すなわちある程度のコロナ蔓延は覚悟の上ということを意味していました。
 どの医療機関にも言えることですが、医療従事者さんが心身を削りながら感染症対策されていることは察するに余りあります。扶老会病院さんが謝る必要は全くありません。船木という地域で、これまで長い間多くの患者さんの心と身体を支え、守ってきてくださっていました。ぜひこのことに胸を張ってほしいと思います。
 もう、ウィルスは日本のどこにでもいます。クラスター発生は「偶然」と言っていいと思います。どうか、心ない言葉が投げつけられることのないことを願います。


2021.1.16 御正忌報恩講


 1月16日は親鸞聖人の御命日という、私たちにとって大切な日です。蓮光寺では御正忌報恩講が行われています。私は帰省を断念して札幌で過ごしているため、スマホのスケジュール帳にも何の予定もない無機的な1月16日です...(写真㊧) 蓮光寺では昨年までに引き続いてお斎(食事)は無し、午前中のみの法座ということです。
 さて、今後某ウィルスをどうするのか、一体法座はどうなるのか、どうすればよいのか。家族そろって模索中です。本音を言えば、「打ち勝つ」ことは無理で、最後は共に生きるしかないと思います。 
 しかしながら、法座において最も難しいのはお斎です。どうしてもご高齢の方が多くなる法座で、大人数で食を共にするお斎をどうするか。いろいろなところにアンテナを張りつつ考えていきたいと思います。

2021.1.15 #宗教者から見たコロナ状況

 最近、YouTubeをラジオのように流しながら食事を作ったり、洗濯物を干したり、掃除したりするのがマイブームです。
 今日見たものは心に突き刺さりました。北九州の牧師・奥田知志さんと東京の神父・晴佐久昌英さんの対談です。今の苦境をコロナ「禍」と表現しますが、それ以前から格差「禍」差別「禍」はあったとお二人は現実を見つめ、どのような状況であっても人間が人間らしく生きるためにはどうしたら良いか、そのことを本気で考えておられます。
 炊き出しの原点は友達の家に行くときに手土産一つくらい持っていくだろうという感覚で、「あなたと一緒にいる」ことを伝えることこそが大切だとおっしゃっています。


2021.1.9 雪化粧をした蓮光寺

 典型的な瀬戸内気候の町として積雪は年に一度あるかないかの宇部市ですが、この度の寒波ばかりは伊達でなく、例年にない大雪に見舞われました。高さにして13㎝、ここ10年では最高レベルです。小学校時代は雪が降ると、1時間目は全校一斉の「雪合戦」。生徒全員が運動場に出て新鮮な雪とじゃれ合っていたのを記憶しています。
 シャッターを切ると、まるで水墨画のような、白と黒を基調とした静謐な佇まい。これは近年の緊縮財政ゆえにコピーがモノクロのみとなった院生室でも、それを感じさせない上品な年賀状が作れそうです。来年の有力候補です。



2021.1.8 年末に更新されたという気になる情報


 厚生労働省の生活保護のページに、「生活保護の申請は国民の権利です」「ためらわずにご相談ください」とする書き添えがありました。あっぱれです! 憲法第25条「健康で文化的な最低限度の生活」は保障されるべきです。義務教育期間がそうであるように、人間は税金に頼るときがあって当然なのです。
 厚労省による接触確認アプリCOCOAも、開けば噂の「アマビエ」が登場し、接触追跡こそ最も科学的であってほしいのにとずっこけましたが、このような生活保護申請に関する前向きな記述には胸を撫で下ろしました。
 現実問題、今の日本はお金がないと生きていけない社会になっています。核家族化など、昔とは多くの点で異なっています。「お金がない」ことは、往々にして本人の努力の問題というより社会の問題であると言えます。1月4日のつぶやきに関連して言えば、【思想】があればお金は要らない、ではなく、お金をどう使うかこそが【思想】である、とするのが私の現状のスタンスです。

2021.1.4 かっこいい生き方―「善く生きる」こと

 明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
 僕はお寺に生まれたわけですが、それと関連して、どういう人生を送りたいのか、どんな価値を選び、人に伝えて生きていきたいのかと考えてみました。今のところ、その答えは、「お金には換えられないものがあることを、真顔で言い続ける」ということです。
 今の世の中は、ほとんど全てのものがお金に換算されます。そして、お金は少ないより多い方が良いとされます。当然です。全てがお金に換算できるので、この論理は最強です、ただ一つの条件を除いては。その条件とは「【思想】がなければ」です。
 【思想】とは、哲学的なものや宗教的なものに限りません。簡単に言えば「こだわり」や「思い入れ」といったものです。大切な人を想うこと、家族を想うこと、学校や会社を想うこと、自然を想うこと、「善く生きる」ことを想うこと。この「想い」こそ【思想】であり、それはほとんど唯一、「安い方が良い」というお金の論理に対抗できます。本来なら、いくらでも「こだわれる」はずです。しかし、忙しさや世知辛さで周りが見えにくくなり、【思想】のない「安い方が良い」というお金の論理に妥協しているのです。
 ですので、【思想】を鍛えましょう! 思い出しましょう! あなたには大切にしていることがあるはずです! お金の論理なんかに負けてはいけません! いま無いなら学びましょう! もちろん、仏教、浄土真宗の教えも立派な【思想】です。世の中には様々な形の【思想】があります。世の中をどう認識し、どう判断するか、これが【思想】です。
 現状、「増えた方が良い」「安い方が良い」というお金の論理は相当に手強く、なかなか正面から対抗できるものが見つかりません。しかし、【思想】ならそれができると考えています。「なぜ高いのに買うの?」「なぜ儲かることをやらないの?」――「なぜなら【思想】があるから」。 こんな時代だからこそ、こんな社会だからこそ、胸を張ってそう言える人生っていいな、かっこいいなと、そんなことを一大学院生としてこっそり思っています。

2020.12.31 〈高校サッカー〉昌平(埼玉)VS 高川学園(山口)

 年末年始といえば怒涛のアマチュアスポーツラッシュが一つの風物詩ですね。高校サッカーも私の楽しみの一つです。
 山口県代表・高川学園の初戦の相手は今大会の優勝候補、Jリーグ内定者4名を擁する昌平(埼玉)で、その実力は控え目に言って日本最強クラスです。新潟入団内定のFW小見選手の正確なシュート、鹿島入団内定のMF須藤選手のボールが吸いつくようなドリブルは特に魅力的で、試合終盤、0-2から2点を取り切る攻撃の技術はさすがの一言でした。一方の高川学園も守備ブロックは高い完成度を誇り、その堅守速攻は昌平とスコアタイでホイッスルを迎えたことがその円熟を示す何よりの証拠で、その戦いぶりに感動しました。
 試合は2-2でPK戦へ、9人目でようやく決着がつく壮絶な試合でした。勝敗をつけなくてはならないのが惜しまれるほど、両者の良さが出た素晴らしい試合でした。


2020.12.9 湧別町から玉ねぎをいただきました


 本日、学生への支援物資として、湧別町様よりトラック一台分の玉ねぎをいただきました。コロナ禍で経済的・精神的なダメージを負っている大学生のためにと、教育学部の先生方のご尽力のもと、提供いただきました。流れとしては、ひとまず学部で保管し、後に希望する学生・院生に配布されるようです。
 多くの方に支えられてこの研究環境があるということを、改めて痛感させられました。ありがとうございます。

2020.12.9 「プロフェッショナル―仕事の流儀―」馬場良治先生

 昨日放送のNHK「プロフェッショナル―仕事の流儀―」の主役は、文化財復元の第一人者であり、蓮光寺にもご縁のある馬場良治先生でした。平等院鳳凰堂三千院などの修復を手掛けられた馬場先生は、その高い技術から日本で唯一の「選定保存技術保持者(建造物彩色部門)と認められています。
 文化財の保護、修復にはお金も時間も掛かりますが、お金と時間を掛けるに足る分野だと僕は思います。この高い技術が末永く継承されることを切に願います。


2020.11.29 広島東洋カープ・ドラフト採点2020


 遅ればせながら、都市対抗野球大会(社会人)を待っての、広島東洋カープ・ドラフト2020の採点である。評点は96点。限りなく満点に近い。ドラフト一位が早川投手(早大)であれば100点であった。もちろん競合を当てれば、の話であるから、96点は現実的に考えられる最高レベルの点数である。
 ドラフト前には、カープの優先補強ポイントして①即戦力投手、②右のスラッガー…

2020.11.28 やっと一息つけると思ったのも束の間(研究編)

 昨日、某学術雑誌への投稿論文(11月末締切)を提出しました。長い道のりでした。先生にご指導を仰ぎながら、自分の今の力は出し尽くせたかなと思っています。とある「怪物」に関する論文です。「人事を尽くして天命を待つ」。査読通るかなぁ、通らないなぁ…。しかしいざ完成版を見返してみると、導入、先行研究の吟味、ストーリー展開、語彙の選択、結論のまとめ方、その全てでツーランクのレベルアップが必要だと思ってしまいました。いや、思ったというより、先生にそう言われているような気がしました。
 久々に論文から解放されたので最近話題の本を読んでみました。好奇心というよりは謎の義務感からですね。改革には賛否両論ありそうですが、ならば一層知っておくしかありません。
 築地本願寺の改革が一筋縄ではいかないこと、私としてもお察ししておりました。安永さんの気概、僕も確かに受け取りました。周知のようにアカデミックの世界にも特別な近道はありません。「精進」あるのみです!



2020.11.21 とりのすけTシャツ

北大11条門から徒歩2分、そこには北大生が愛してやまない「とりのすけ」があります。私たち教育学院生にも馴染み深い場所で、学生教員水入らずの議論が日夜交わされる場所の代表格といえましょう。
 言うまでもなく、某ウィルスはとりのすけにも打撃を与えています。とりのすけを助けなければなりません。今なら2500円につき1枚、計20枚でオリジナルTシャツがもらえるキャンペーンもやっているようです。因みに知り合いの先生はとっくに20枚集めていました。恐れ入りました。


2020.11.20 「マイレージ」に関するアンケート


私は普段率先してアンケートに答える方ではないのですが、この度のアンケートには本気で回答しました。未だにANA-JAL論争の決着はつきませんが、「JAL学生カード」は知る人ぞ知る最強クラスの(学生)カードです。(平素よりお世話になっております。)
 欧州各国のメインエアラインはほとんどが一国一翼の様相で、韓国では大韓航空とアシアナ航空の合併も噂される中、ANAとJALの双璧が屹立する日本の航空事情は恵まれてます。LCC含めて競争の激しい業界ですが、今後もより良い「選べる自由」を享受できることを願いながらアンケートに回答させていただきました。

2020.11.17 人生初の急性胃腸炎

 先週土曜日の夕方、急に腹痛に襲われました。最初は高を括り、夕食も普通に食べたのですが、一向に治る気配がありません。人生初レベルの激痛に、鉄の意志で寝ようとしましたが寝れず、翌日も日曜日なので身の危険を感じて夜間休日診療所に行きました。
 診断は… “ありふれた” 急性胃腸炎と言われました。勧められた点滴は苦手なため勘弁してもらいましたがひとまず安心し、帰宅後は鉄の意志で回復させました。札幌市の万全な医療体制と国民皆保険に感謝です。


2020.10.31 インカレ観戦

 私が青春を注いだ北大ソフト部が見事インカレに出場(@富山)、その様子がネット中継されるということで、研究室より見守りました。高い解像度に異なるアングル、機を得たリプレーの再生… 全日本ソフトボール協会の本気を見ました。
 対戦相手は弟が在学する関西大学ということで伊東家にとっても注目の一戦です。しかし強すぎでした。善戦したものの、0-7で敗北です。(強豪私立かよとツッコミ。)それでもスクイズ封殺、盗塁阻止、チャンスメークなど随所に光るものもありました。今後にも期待です!



2020.10.28 シメパフェという文化


 北海道では飲み会などの「シメ」にパフェを食べる文化があります。こちらは先日食べた、「パフェテリア ミル」さんの「ガーベラパフェ」。このようにクオリティの高さは言うまでもありません。練りに練られたアイデア、色、形… もはや芸術作品です。もちろん味も一級品。このお店のイメージキャラクターは「シマエナガ」というなんとも可愛いらしい装い。最近人気急上昇中の白い小鳥です。パフェの下のコースターにもちゃんと描かれてあります。  
 札幌市内には他にもたくさんのパフェ店がありますが、どのお店でもそれぞれにハイレベルで意匠の凝ったパフェを食べることができます。おススメです、ぜひご賞味ください!

せっかくなので、過去に食べた厳選パフェコレクションを5作品紹介!

①「お茶と柚子とライチ」
(店名:パフェ、珈琲、酒、佐々木)
②「塩キャラメルとピスタチオ」
(①と同じ)
③「抹茶とほうじ茶」
(店名:幸せのレシピ スイート)




④「お茶目なパフェ」
(店名:ななかま堂)
⑤「パルフェ ピスターシュ」
(店名:イニシャルサッポロ)



2020.10.27 北大のイチョウ並木

 私の所属する北海道大学は自然豊かなキャンパスです。シンボルである「ポプラ並木」は新緑シーズンの顔ですが、こちら「イチョウ並木」も注目の観光名所です。もちろん紅葉の時期がそのハイライトで、毎年恒例のライトアップに照らされた姿は見事です。
 上を見上げながら並木道を歩く楽しさは、長い冬が始まるまでの、(いや、銀杏が落ち始めるまでの、)ささやかな喜びです。


2020.10.20 広島東洋カープ・ドラフト考察2020


 来たる10月26日(月)、ドラフト会議が開かれます。そこで緊急企画「広島東洋カープ・ドラフト考察2020」。チームの優先補強ポイントは①即戦力投手(主に中継ぎ)、②右のスラッガー、③左腕です。1位指名はぜひ伊藤大海投手(苫駒大、176cm/80kg)にチャレンジしてもらいたいですね。競合2球団なら可能性はあります。あわよくば単独も? 来期から抑えを任せたいですね。…

2020.10.9 旅の風物詩

 世間では大規模なGoToトラベルキャンペーンが始まりながらも、何となく旅行には行きにくい、そんな複雑なご時世ですね。何とも煮え切らない今日この頃、かく言う私はいつでも旅行できるようにと日々ネットをパトロールしておりますが、そんな中、旅行系メディア「トラベルwatch」の連載企画「週末駅弁」にて「夫婦あなごめし」(広島駅)が紹介されておりました。わざわざ買いたいほどの駅弁として、おそらくJR西日本界隈では「ひっぱりだこ飯」(西明石駅)と双璧であろうと思われます。
 かつて日本髄一の駅弁として肩で風を切っていた「峠の釜めし」(横川駅)も、長野新幹線の開通に伴う信越本線横川ー軽井沢間の廃止(1997年)から時が経ち、その面影は以前のそれではなくなりつつあり、また「いかめし」(森駅)も魅力的ながら少しボリュームが足りなそうなので、ここに日本の駅弁ベスト3として「夫婦あなごめし」(広島駅)、「ひっぱりだこ飯」(西明石駅)、そして「牛肉どまん中弁当」(米沢駅)を選ばせていただきます。


2020.9.30 第五回・インド仏跡勉強会(ゲストスピーカー編)



 宇部小野田の若いお坊さんによるインド仏跡勉強会、今回は少し趣向を変えて、ゲストスピーカーをお招きしての学習会でした。講師の先生は父と大学の同級生で、デリー大学(インド)で長く仏教美術を研究してこられた高浦先生。前2世紀から3世紀頃までの南インドを中心に、シルクロードやマリンルートといった栄華を誇った交易網を念頭として、仏教文化のみならずヒンドゥー教やイスラム教の文化をも射程に入れた視点から、遠くローマ帝国や中国王朝からも多分に影響を受けていた豊饒なインド仏教文化の真髄を教えていただきました。
 私も含め出席者の興味は終始尽きることのなかった様子で、質疑応答のコーナーでは「インドの乗り物について」など各自の関心から多くの質問が飛び交うなど、実りある勉強会となりました。(タイトル訂正2020.10.02)

2020.9.23 北大ソフトボール部OB会総会

 昨日、オンライン形式にて北大男子ソフトボール部OB会の総会がありました。私は会計監査でしたので、OB会の会計ならびに現役部員への寄付金の上納について ”厳格に” 監査し、虚偽不正なくきちんと現役部員にお納めできた旨を報告致しました。写真は「会計監査報告書」と、先日各会員宛てに会報とともにお届けした本年度の記念品「オリジナル3色ボールペン」です。おそらく、ある集団に対する個人個人の帰属意識の涵養はどの組織であっても最優先の課題になるだろうと思われます。こう言って差し支えなければ、将来的にもきっと必要になるであろう諸々のことについて今のうちから勉強させていただいております。



2020.9.20 「伊東順真チャンネル」改編のお知らせ(随時改編中)


 本「部屋」を立ち上げて三ヶ月余りが経ちました。より充実した「部屋」とすべく、過去に鑑賞した映画の個人的独断的門外不出レビューを「伊東順真チャンネル」に順次開放していきたいと思います。つきましては「日時」に関して必ずしも時系列でない編集、更新となってしまうと思われますが、その点ご了承いただければと思います。
 写真は米子出身の同期にいただいた鳥取県産二十世紀梨です。包丁から滴るほどの瑞々しさでした。山口県産秋芳梨の強力なライバルとなりそうです。

2020.7.15 沙羅の木の植樹

 広島の祖父母宅に顔を出した折、お土産として「沙羅」をいただきましたので蓮光寺の庭の一等地に植えました。沙羅と言っても「沙羅双樹」は温暖な気候でしか育たないため、ここらでは仮託してナツツバキを沙羅と呼んでいます。また木の根元には立派なスギゴケが備えてありましたので、こちらも一緒に植えました。
 今は小さいですが、ゆくゆくは大きく育つ未完の大「樹」です。白く美しい花を咲かせることを楽しみに、チャドクガにだけは気をつけながら成長を見守りたいと思います。


2020.7.5 第四回・インド仏跡勉強会



 一昨日(7/3)は宇部小野田の若いお坊さんによる勉強会でした。この度のテーマは釈尊の四門出遊から、出家、求道、苦行、乳糜供養まで。「釈尊の生涯」という歴史は、今を生きる私たちにまで、長い時間をかけ、遠い距離を渡り、複数の言語を介して伝わってきました。そのため確実とは言い切れない「伝承」も中にはありますが、むしろそれゆえにこそ、その一つ一つのプロセスの「重み」を感じながら学ばせていただきたいものです。
 今回の勉強会では度々議論が起こりました。例えば【アーラーラ・カーラーマとウッダカ・ラーマプッタ(この二つの名前で貴重な文字数がだいぶ費やされてしまう)の教えは、それを仏教の言葉で説明するのは誤りであるのか?】、【釈尊は苦行を経て覚られたわけだが、苦行と覚りは「連続」か「断絶」か、どう理解するのが適切か?】といった議論です。
 休憩を挟み約3時間、折からのそよぐ風も幸いし、密ではない密な勉強会となりました。(タイトル訂正2020.10.02)

2020.6.21 森下暢仁投手の初先発


 広島東洋カープの黄金ルーキー・森下暢仁投手が満を持して初登板、結果は7回4安打2四球8奪三振という堂々たる投球内容でした。緊張からか持ち前の「完成度の高さ」においてはむしろDeNA先発平良の方に分があった(制球面)ものの、多少甘くてもファールになるストレートは下馬評通りの球質でした。先を見据えて7回で交代させた首脳陣の判断も私は支持したいと思います。
 しかしながら回文は難しいです。「実る木モミジ、地味も切るのみ」。少しモミジが可哀そう。では、初回のダイナミックな攻撃に驚きつつも、手にしたサンドイッチから大事な具がこぼれて手に張りついたカープファンに一句。「素で走塁半端ない獲ったピレキクニシ、肉切れピタッと!否、パンは要る、嘘です。」

2020.6.14 某ウィルス禍の日々

 幸か不幸か、我が家は自然に囲まれております。孟宗竹と真竹が切磋琢磨する竹林はこまめな整備が必要で、雑草は古今東西TPOをわきまえずに生えてくる厄介もの、はたや躊躇なく伸びる躑躅、皐月、紫陽花、藤、栃、欅、紅葉、椿、楠etc...、は人間の手で剪定を施さなければなりません(往々にして剪定という名の「伐採」ですが…)。これらとの格闘はなかなかに難儀なものでして、刃物を手に持ちますので緊張感が漂います。また呼んでもいないのに近くに蚊も漂います。法務のないときは気温と湿度を見計らって、このような「園芸」に勤しんでおります。


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